
近年、タトゥーは世界的に広まり自己表現のひとつとして定着している。特に海外サッカーでは、ピッチに立つ選手たちの体に刻まれた文字やデザインが目を引くことは珍しくない。ユニフォームの袖やショーツの隙間から、彼らの個性が垣間見える場面もしばしばある。
一方、日本ではタトゥーに対する印象は依然として厳しいままだ。歴史的背景も影響し、公共の場での露出が避けられることが多い。日本人選手の多くは、試合やイベント時にバンドやテーピングを用いてタトゥーを隠しているのが現状だ。
日本国内の試合中にタトゥーを見る機会は限られているが、注意深く観察すればわずかにその存在が確認できる。ここでは、2025シーズンのJリーグに臨む日本人選手の中からタトゥーを入れている選手たちを取り上げ、彼らの表現の一端を紹介していこう。
※本記事は下記の続編となっている。既出記事でもタトゥーを入れている現役選手を紹介しているので、ぜひチェックしてほしい。
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渡邊凌磨(浦和レッズ)
浦和レッズMF渡邊凌磨の左腕内側には、細い筆記体で書かれたタトゥーが確認できる。見える範囲から推測すると英字のように見えるが、具体的に何が書かれているかは明らかになっていない。
渡邊はJリーガーになる前の2015年から2018年にかけて、ドイツ2部のインゴルシュタット04でプレーし、タトゥーが社会的に容認されている環境に身を置いていた。このタトゥーは、その時代に入れたものかもしれない。

柳貴博(ファジアーノ岡山)
ユニフォーム姿では見えないが、ファジアーノ岡山のDF柳貴博も左肩から上腕にかけて大きめのタトゥーが確認されている。トライバル模様のデザインで力強い印象だ。
柳はアビスパ福岡在籍時の2022年、信号待ち中に居眠りしているところを警察官に発見され酒気帯び運転が発覚。それにより契約が解除されるという出来事もあった。
怖そうな印象を持たれることもあるが、実際にはアニメやマンガが好きで真面目で優しい性格の持ち主のようだ。

齋藤恵太(栃木シティ)
栃木シティのFW齋藤恵太もタトゥーが入っている選手の一人だ。これまでJリーグ通算250試合以上に出場しており、2024シーズンから所属していたファジアーノ岡山で今シーズン初めてJ1デビューを果たしたが、5月に栃木へと期限付き移籍している。
彼の左腕には、釣り針と水草が交差しているようなデザインのタトゥーが確認できる。また、手首にも別の絵柄が刻まれているが、試合中はリストバンドを着用していることが多く、詳細は明らかになってない。

原輝綺(名古屋グランパス)
今シーズンから名古屋グランパスに加入したDF原輝綺。どんな絵柄かは不明だが、左の上腕部内側から肘の下にかけてタトゥーが入っている。
同選手は2023年に清水エスパルスからスイスのグラスホッパー・クラブ・チューリッヒへ期限付きで移籍。清水時代(2021~2024)前半やそれ以前の画像ではタトゥーを確認できないため、スイス時代に入れたと推測される。

児玉剛(名古屋グランパス)
2025年1月に現役引退を発表したものの、GKシュミット・ダニエルの負傷などを受け2月に名古屋グランパスへ移籍したGK児玉剛もタトゥーを入れている選手の一人だ。
名古屋のTikTok公式アカウントには、朝の目覚めからトレーニングへ向かうまでの様子が投稿されており、その中で左腕と左肩に刻まれたタトゥーが確認できる。肩部分は一部しか映ってないが、左腕のタトゥーを拡大してみると、円形デザインの中にハートのシンボルと「生」の漢字が刻まれているように見える。

小泉慶(FC東京)
2023年にFC東京へ移籍し、翌2024シーズンからはキャプテンを務めているMF小泉慶もタトゥーを刻んでいる。
試合中の写真ではその全体像は見えないが、X(旧Twitter)に投稿された画像ではデザインがはっきりと確認できる。2匹の鯉らしき魚と蓮のような花で構成されており、非常に日本的かつ芸術的なタトゥーだ。
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