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超短期決戦!2026年Jリーグ特別大会「0.5シーズン」の楽しみ方

Jリーグ 写真:Getty Images

Jリーグは、2026-27シーズンからの秋春制移行に向け、約半年間の空白期間となる2026年前半にシーズン移行期の「特別大会」を開催することを12月17日に発表した。J1リーグ特別大会、J2・J3リーグ特別大会に分けて開催される。

特別大会では「地域リーグラウンド」という新たな試みや、28年ぶりとなるリーグ戦でのPK戦復活などが注目されているが、ここではそれらの詳細を含め、J史上最初で最後となるであろう「0.5シーズン」の楽しみ方を検証したい。

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ヨドコウ桜スタジアムでの大阪ダービー 写真:Getty Images

J1リーグ特別大会の楽しみポイント

J1リーグ特別大会では、東西10チームずつに分かれ、ホーム&アウェイ方式で2回戦総当たりとなる地域リーグラウンドと、地域リーグラウンドでの同順位同士でホーム&アウェイで開催され最終順位が決定されるプレーオフラウンドが開催される。

地域リーグラウンドは、比較的近距離クラブ同士との対戦が行われていることによって、アウェイ遠征もしやすく、各地のダービーマッチも失われることもないため、熱戦が繰り広げられるだろう。逆に選手にとっては、開幕戦から100%のコンディションで挑まないと、アッという間にV戦線から取り残されてしまう。

昇降格がないため思い切ったターンオーバーや若手の登用も想定される。また「勝点1ごと」「最終順位ごと」に分け与えられる総額12億円にも上る特別助成金が設定されており、これまで優勝争いの経験がないクラブでも、序盤に勢いに乗れば十分に優勝のチャンスが生まれてくる。誰しもが予想し得ないようなクラブがシャーレを掲げる可能性を秘めているのが、この変則的レギュレーションだ。

また、延長戦なしでのPK決着というルールが採用され、サブGKに“PK戦要員”をベンチ入りさせる可能性もあるだろう。後半アディショナルタイムでのGK交代といったシーンが見られるかも知れない。PK戦による勝利で勝ち点2が与えられることで、蹴る側も守る側も“PK職人”と呼ばれる選手が出現し、ヒーローとなるケースも考えられる。

さらに面白い試みが、プレーオフラウンドだ。地域リーグラウンドでの同順位同士でホーム&アウェイで開催され最終順位が決定されるが、こちらは2戦合計でも決着がつなかった場合は延長戦が行われ、それでも勝敗が決しない場合はPK戦にもつれ込むことになる。

もちろん、地域リーグラウンド1位同士の対決が盛り上がりを見せるのは必至だ。優勝クラブには、賞金1億5千万円とAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2026-27シーズンへの出場権が与えられるからだ。加えて、中位や下位同士の対戦であっても、最終順位がそのまま賞金に反映されるため、気の抜けない戦いが期待できる。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ、現在のお気に入りはシャビ・アロンソ率いるバイヤー・レバークーゼン

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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