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Jのトライアウトは“事実上の引退試合”ではない!プロ野球との比較で検証

Jリーグ 写真:Getty Images

理想的なクラブと選手の“マッチングシステム”

プロ野球のトライアウトは、最後にユニフォーム姿を家族に見せる機会という“引退試合”の意味合いも含んでいる側面が多分に含まれている。トライアウトが健全に機能していないことが課題となっていたプロ野球は、2022年から「現役ドラフト」という施策を始めたほどだ。

Jのトライアウトはその名の通り「Tryout=実技試験」として機能している。上記のような実績と素質を兼ね備えた選手が参加することによって、さらに多くのJクラブや下部リーグのクラブの強化担当が集まるという好ましいサイクルを生んでいるのだ。

多くの選手が即席チームを組み、20~30分という限られた時間の中自分のプレーをアピールする困難さを伴うが、選手獲得を狙うクラブにとっては、自クラブの戦力アップに繋がる選手を見極める貴重な機会となっている。

おそらくは、今回参加した93選手のうちの多くが、どこかのチームでプレーを続けることができるだろう。現在、JFLや地域リーグに身を置いていても、将来的なJリーグ入りを目指すクラブも多い。そんなクラブはJでの経験のある選手を求めている。クラブと選手の“マッチングシステム”としては、主催している選手会の思惑通りに事が進んでいるといえるのではないだろうか。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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