Jリーグ

生き残るのはどこだ!J1リーグ残留争いの展望【2024】

京都サンガ 写真:Getty Images

攻撃力爆発も…:京都サンガ(現17位)

残りの対戦カード

  • 鳥栖、広島、川崎、鹿島、町田、東京V

前半戦は3勝5分11敗と苦しんだ京都サンガ。しかし、後半戦に入ると新戦力FWラファエル・エリアスの活躍もあり第20節以降は7勝3分3敗と大きく勝ち点を伸ばした。一時は残留争いからの脱却を感じさせるほどの勢いを見せたが、ここにきての2連敗でやや雲行きが怪しくなってきた。

残りの対戦カードでは次節の鳥栖戦以降、首位サンフレッチェ広島や3位の町田ゼルビア、4位につける鹿島アントラーズと上位勢との対戦が大半を占める。降格圏のラインである18位磐田との勝ち点差は6と離れているが、優勝争いに絡むチームとの対戦の多さから優位性が大きいとは言えない。今季の戦績を見ても、広島には第15節で0-5と大敗。残る5つのカードも勝ち点3を得られたのは川崎のみ。同様の結果では残留に向けて心もとない。

チームの課題は明白に失点の多さ。前半戦とは異なり、相手と打ち合えるだけの火力はついたがそれでもなお複数失点のゲームが続いている。好調な時期も綱渡りなゲーム展開が多く、一歩間違えば勝ち点を取りこぼす試合も複数あった。直近の失速と好調な中でも見られた失点の多さは、上位勢を相手にする際大きな不安要素。最低でも勝ち点1を積み上げ続けられる守備の改善がなければ、降格圏に呑まれる可能性は高い。


柏レイソル 写真:Getty Images

中位勢との連戦がカギ:柏レイソル(現16位)

残りの対戦カード

  • 町田、浦和、福岡、新潟、神戸、札幌

今季の序盤戦は勝ちきれないゲームが多かったものの、敗戦は少なく勝ち点を積み上げていた柏レイソル。しかし、5月末からの4連敗を機に調子は下降。その後も2度の連敗を経て現在降格圏から勝ち点6差の16位につける。

残りの対戦カードでは、町田、神戸と優勝争いの只中にいるクラブとの対戦を残している。いずれも首位広島の好調ぶりから、特に下位勢とのゲームでは是が非でも勝ち点3を狙いに来ることが想定されるため苦戦は必至。ここでの勝ち点獲得は容易ではないだろう。しかし、残る4つのカードはすべてボトムハーフ。未消化の第25節浦和戦から続く3試合は中位につける相手となり、むしろ勝ち点を伸ばせれば浮上も見えてくる。反面、ここで勝ち点を伸ばせなければ一気に危うい状況に追い込まれる可能性は高い。

浦和レッズ、アビスパ福岡、アルビレックス新潟の3チームは直近5試合の中に連敗を含んでいる。特に浦和は無得点での3連敗、新潟は大量失点での4連敗と大きな課題を残しての連敗となっており付け入る隙は大いにあるだろう。上位勢との対戦で苦しい分、中位勢から確実に勝ち点を挙げることでむしろ浮上のきっかけとしたいものだ。


湘南ベルマーレ 写真:Getty Images

連勝で勢いに乗る:湘南ベルマーレ(現15位)

残りの対戦カード

  • 広島、FC東京、札幌、横浜FM、神戸

ボトムハーフの中で唯一直近のゲームで連勝を果たしている湘南ベルマーレ。第32節の鹿島戦では2点ビハインドをひっくり返し、続く東京V戦では2-0と完勝を収めシーズン最終盤に向け勢いは十分についていると言えよう。

そんな湘南だが、消化試合数の違いから勝ち点で並ぶ京都や柏と比較して不安要素を抱えている。現在降格のボーダーラインにいる18位磐田に加え、17位京都と16位柏の3チームは湘南と比較して1試合消化が少ない。未消化試合で勝ち点3を積み上げて来るならば一気にプレッシャーは跳ね上がる。その中で残りの対戦カードに目を向けると、次節が首位広島戦、最終節には現時点で2位の神戸戦と上位勢を残しており、この2チームを含め今季の戦績は2分3敗と勝ちがない点でも危うさを感じる。しかし、後半戦で現状の上位5チームからいずれも白星を挙げていることを言い添えたい。

上位食いの勢いそのままに、次節広島戦でも連勝を伸ばせれば残留は大きく近づく。得失点差でも下位のチームとは差があることから、勝ち点で追いつかれても不安は少ないと言えよう。大量失点を避け、たとえ1ずつでも着実に勝ち点を積み上げて逃げ切りを図りたい。


アルビレックス新潟 写真:Getty Images

守備の立て直しが急務:アルビレックス新潟(現14位)

残りの対戦カード

  • 横浜FM、東京V、柏、G大阪、浦和

YBCルヴァンカップの決勝進出で、クラブ史上初となる国内主要タイトル獲得のチャンスが巡ってきたアルビレックス新潟だが、リーグ戦は思わしくない戦いの連続で苦しんでいる。直近4試合で合計15失点と守備が崩壊しての4連敗。残留に向けて足踏み状態が続く。

唯一残留を争うライバルたちと比べて優位性があるとすれば残りの対戦カードか。下位6クラブがそれぞれ優勝争いを繰り広げる広島、神戸、町田のいずれかとの対戦を残す一方で、新潟は5位G大阪との対戦はあるものの中位勢以下がメインとなる。もちろん大量失点で連敗中の現状では決して安心できない。しかし、他クラブが上位勢を相手に勝ち点を取りこぼすうちに、引き分けでも現時点での勝ち点差を維持あるいは広げられる点は大きなアドバンテージと言える。

ただし連敗を引きずってしまえば、消化試合数に違いがあることもあり現時点での勝ち点差は必ずしも安全圏とは言えない。連敗ストップを目指し戦う次節の対戦相手は、同じくここ最近のゲームで複数失点に悩む横浜FM。攻撃力に定評があるチームなだけに、この中断期間で守備の立て直しが図れているかの目安にもなり得ることから、残留に向けてカギとなる試合になるだろう。まずはここで連敗を止め再び守備の自信を取り戻すためにも、次節の結果が持つ意味は大きい。

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名前大島俊亮
趣味:サッカー観戦、ゲーム(スポーツ、シミュレーション、アクションなど)
好きなチーム:Jリーグ全般

サッカーを中心に、スポーツやエンタメなど複数ジャンルを扱うライターとして活動しております。Jリーグを中心に、日本のサッカーファンが楽しめる記事執筆を心がけていきますのでよろしくお願いします。

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