伊藤敦樹(浦和レッズ)
5月にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制しアジア王者となった浦和レッズの選手たちには、今夏海外クラブからオファーがある可能性は高い。特にACLではもちろん、J1リーグにおいてもチームを牽引しているMF伊藤敦樹は、取り分け注目度の高い選手ではないだろうか。ルーキーイヤーの2021シーズンから出場機会を得ると、昨2022シーズンからは得点に絡む場面も多く作り、今季もここまで2ゴール1アシストと不動の立ち位置を掴んでいる。
180cmを超える国内でも貴重な大型ボランチであることに加え、正確な足元の技術でスムーズなボール回しを実現させている伊藤。移籍先によっては即戦力としての活躍が期待できるだろう。国際舞台での経験は多いとは言えないが、アジアではその実力を証明済み。カタールで活躍する日本代表DF谷口彰悟(アル・ラーヤン)の例のように、海外クラブからオファーがある可能性は多分にある。
金子拓郎(北海道コンサドーレ札幌)
今季ここまで、得点力に関しては首位ヴィッセル神戸を上回る37ゴールを挙げている北海道コンサドーレ札幌。その超攻撃的と呼べるスタイルにおいて、MF金子拓郎の推進力、突破力はもはや欠かせないものと言えよう。4年目にして、得意のドリブルでの突破、カットインからのシュート、ラストパスといったゴールに直結する働きは、もはやJリーグでもトップレベルに達している。
同ポジションにMF堂安律やMF久保建英ら実力者が揃うA代表には、残念ながらここまで無縁の金子。とはいえ、MF三笘薫やMF相馬勇紀らJリーグから飛び立ったドリブラーが海外で活躍する姿を見れば、金子にもまた同様の活躍が期待できることも事実。移籍が実現すれば札幌にとっては大きな痛手となるだろうが、間違いなく海外挑戦しそうなJリーガーの筆頭候補と言えよう。
松木玖生(FC東京)
昨2022年はルーキーイヤーながらリーグ戦31試合に出場。今季も引き続き多くの出場時間を確保し、まぎれもなくFC東京にとって欠かせない選手の1人となっているMF松木玖生。屈強な外国籍選手に対しても当たり負けしないフィジカル面の強さもさることながら、流れを読んだプレスや飛び出しで攻守両面に存在感を発揮。さらに5月末より行われているU-20ワールドカップにおいては、初戦のセネガル戦で圧巻のミドルシュートを叩き込み日本の勝利に貢献している。
クラブでの安定した活躍や、出場機会の多さからうかがえる指揮官からの信頼度の高さ、加えて世代別とはいえ代表活動における圧巻のパフォーマンス。これらを見れば、より高い場所で活躍する姿を見たくなるのも当然と言えよう。次世代のA代表の中核を担えるポテンシャルを秘めた選手なだけに、今夏のみならずこの先、松木の移籍動向からは目が離せない。
細谷真大(柏レイソル)
パリ五輪世代の中心選手とも目される柏レイソルのFW細谷真大も、いつ海外移籍が実現してもおかしくない選手と言えよう。柏は今季開幕から調子が上がらず現在も17位と低迷。長くチームを率いたネルシーニョ監督の退任にまで至るなど、苦しいシーズン序盤を過ごした。しかし細谷個人の活躍を見れば、昨年と遜色なくここまで5ゴールをマーク。得点力不足に悩むチームにあって貴重な得点源として存在感を示している。
高い得点感覚ももちろんだが、細谷の魅力は攻守で見られる速さにある。スピードを生かして背後を取れば、シュートの上手さも相まって得点の可能性は高く、プレスでもボールを持つ後方の選手たちに常にプレッシャーをかけられる。U-22日本代表の欧州遠征など、海外での露出の機会もあったことを踏まえれば、このタイミングで声がかかることも十分に考えられるのではないだろうか。
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