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室屋成が来夏ハノーファー退団?FC東京から移籍金600万円で獲得と報道も

室屋成 写真:Getty Images

 ドイツ2部ハノーファー所属の元日本代表DF室屋成(28)は契約延長の可能性が取りざたされているが、依然として今季終了後に退団の可能性があるようだ。15日、ドイツ・ハノーファーの地元紙『ノイエ・プレス・ハノーファー』が伝えている。

 同選手は2020年8月にFC東京からハノーファーへ完全移籍すると、海外挑戦1年目の2020/21シーズンから右サイドバックのレギュラーに定着。昨季はDFヤニク・デーム(26)とポジション争いを強いられたが、今季はここまでドイツ2部リーグ戦で17試合中15試合に先発出場。3バックシステムへの変更もあり、右ウイングバックでレギュラーを掴んでいる。

 そんな室屋成とハノーファーの契約期間は来年6月までであるが、ハノーファーのマルティン・カインド会長は同選手と契約延長を行う可能性について「室屋成を引き留めたいことや、私が彼と話していることは秘密ではない。だがクリスマスまでに何かが起こることはない」と語っている。

 一方で選手本人は今年10月、ドイツ紙『ビルト』のインタビューで「ハノーファーはとても居心地がいいですし、ここでプレーすることが楽しいですね。契約延長も想像できます」と語るなど、契約延長に前向きな姿勢を示していた。

 しかし『ノイエ・プレス・ハノーファー』は「今季の室屋成は、ハノーファー加入以降で最高のパフォーマンスを発揮している」としたで「今季終了時、彼は29歳になっている。次の2,3年の契約は、おそらく金稼ぎのためのラストチャンスであるため、特に重要だ。彼は今季好調であるため、交渉の余地もある」と、契約延長に応じていない選手サイドの意図を分析。

 「室屋成はまだ契約延長のサインを交わしていない。日本以外だと、これまでハノーファーでしかプレーしていない。2020年8月にわずか5万ユーロ(当時約630万円)という移籍金でハノーファーに加入したが、ハノーファーにとって良い取引だった」と綴っている。

 なおハノーファーはドイツ2部リーグ戦17試合を終えて勝ち点28を獲得。ブンデスリーガ自動昇格圏の2位ハンブルガーSVから6ポイント差の5位につけている。年齢面で来夏がステップアップ移籍のラストチャンスと言えるだけに、室屋成の去就がハノーファーの今季成績に左右される可能性も考えられる。