名古屋グランパスは元ブラジル代表FWジョー(35)の契約違反問題で、同選手やブラジル1部コリンチャンスに対して賠償金の支払いを求めている。その中、同選手は今月はじめにコリンチャンスを退団。クラブ幹部が契約違反問題の裁判について言及した。13日、ブラジルメディア『グローボ』が伝えている。
ジョーは2020年4月、名古屋グランパスとの契約を2021年1月まで残しているにもかかわらず無断で帰国し、ブラジル1部コリンチャンスと契約を締結。名古屋グランパスが契約不履行を理由に国際サッカー連盟(FIFA)に提訴し、訴訟問題に発展している。
また、FIFAはジョーとコリンチャンスに対して名古屋グランパスに340万ドル(約3億5500万円)の賠償金を支払うよう命じていたが、両者は昨年3月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ上訴。昨年12月にCASでの審理が行われた際、同選手の弁護士は今年8月までに判決が出る可能性を示唆していた。
そんなジョーは今年に入ってトレーニングの無断欠席を繰り返したことにより、今月9日にコリンチャンスを退団。契約期間は2023年12月までだったが、選手サイドはクラブ幹部との交渉の末、残り18か月分の給料をはじめ総額1430万レアル(約3億8500万円)の受け取りを諦めたと伝えられている。
その中、コリンチャンスの会長は『グローボ』のインタビューに対応。契約問題を巡る裁判について「(訴訟問題について)私の考えでは、コリンチャンスとは全く関係ない話だ」と一蹴。名古屋グランパスに対して賠償金を支払う必要がないと見解を示している。
なお、コリンチャンスを退団したジョーにはすでにブラジル国内クラブやV・ファーレン長崎からオファーが届いたと、ブラジル国内メディアが報じている。CASがどのような判決を下すのか注目が集まる。
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