日本代表は11日、FIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選のベトナム戦で1-0と勝利した。この試合では、FW伊東純也(28)のノーゴール判定が大きな話題となっているが、プロフェッショナルレフェリーであり、Jリーグ審判員の家本政明氏がこのシーンに言及した。
日本代表は敵地ハノイで行われた一戦で、前半17分に伊東純也のゴールで先制。追加点を狙う姿勢を打ち出すと、41分に自陣からのロングカウンターを発動。左サイドの広大なスペースに流れた伊東純也がボールを拾うと、持ち前のスピードを武器にそのまま一気にペナルティエリア内に侵入。右足での切り返しで相手DFの逆を突くと、そのまま右足からシュートを放ち、ゴールマウスのニアサイドを豪快に突き刺していた。
しかし、伊東純也がシュートを放った際にMF田中碧(23)が関わった可能性があるとして、モハンメド・アブドゥラ・ハッサン主審はOFR(オン・フィールド・レビュー)によりピッチサイドのモニターで該当シーンを確認。結局、田中碧のオフサイドをとり、ノーゴールで試合は再開された。
オフサイドの判定は本来、VAR(ビデオアシスタントレフリー)のオンリーレビューで行われるものであることから、今回の判定には一部の日本のサッカーファンがSNSを通じて疑問の声を上げていた。
その中、家本政明氏は試合終了後にSNSを更新。伊東純也のノーゴール判定について「VARが『ちゃんと』仕事するとああなってしまう。現場の審判員は得点を認め、入れられた側も大きな不満や混乱もなかったことを考えると、VARはあんなに時間をかけて主審に映像を確認させない方が妥当だったと思う」
「とはいえ『厳密に』言えば、オフサイドと言えるので主審の下した最終判定は尊重できる。ここから学べることは多い…そしてあのシュートは最高に美しかった…」と投稿。結果として、主審の判定は正しかったという見解を示した。
なお、家本政明氏は500試合以上のJリーグ公式戦に出場した実績を持っている。また、先月30日開催のYBCルヴァンカップ決勝・名古屋グランパス対セレッソ大阪では、選手たちと丁寧にコミュニケーションをとりながらノーカードで試合を終わられたことにより、多くのJリーグファンから称賛を浴びていた。そんな家本政明氏は今季限りで国内トップリーグを担当する審判員から退くことが決まっている。
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