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堂安律の去就に影響は…PSVがナポリFW獲得へインテルと争奪戦か

ロレンツォ・インシーニェ 写真提供: Gettyimages

 U24日本代表の一員として東京五輪男子サッカー競技に臨んでいたMF堂安律は、ブンデスリーガのアルミニア・ビーレフェルトでのレンタル期間を終えてエールディビジ(オランダ1部)の強豪PSVアイントホーフェンへ復帰している。その中、PSVはナポリに所属するイタリア代表FWロレンツォ・インシーニェの獲得を狙っているかもしれない。13日、ベルギーメディア『voetbalzone』が報じている。

 インシーニェは下部組織在籍時からナポリ一筋のキャリアを歩んでいる。これまで前線の主力としてチームを支え続けているが、昨季もセリエAで33試合に先発出場して19ゴールをマーク。多くの公式戦でキャプテンを任せられるなど、ジェンナーロ・ガットゥーゾ前監督から信頼をつかんでいた。ただ、ナポリはインシーニェとの現行契約が来年6月までとなる中、同選手との契約延長交渉が進んでいない模様。財政面の悪化により、ナポリは減俸による新契約のオファーを行っているが、選手サイドの要求額とは200万ユーロ(約2億6000万円)の開きがあるとのことだ。

 インシーニェにはエバートンやロシア1部の強豪ゼニト・サンクトペテルブルクが関心を寄せる中、インテルが移籍金1500万ユーロ(約19億円)とチリ代表FWアレクシス・サンチェスの譲渡という条件でオファーを準備。その中、PSVも同選手の争奪戦に加わったという噂が飛び交っている。

 一方、ナポリはイタリア国外へのインシーニェ売却を望んでおり、移籍金として少なくとも2500万ユーロ(約32億円)を求めるものとみられる。

 その中、PSVを率いるロジャー・シュミット監督は13日に控えるエールディビジ2021/22シーズンの開幕節・ヘラクレス戦の前日記者会見でインシーニェ獲得の可能性について問われると「そのようなことが起こればとても嬉しいね。だけど、彼はPSVが獲得できるとは考えられない選手だ」とコメント。ただ、補強面全般については「我々には高いレベルでプレーできる選手がさらに何名か必要だ」と新戦力獲得の必要性を主張している。

 なお、PSVはすでにオランダ代表FWドニエル・マレンを移籍金3000万ユーロ(約39億円)+ボーナスという条件でボルシア・ドルトムントへ売却しているほか、オランダ代表DFデンゼル・ダンフリースをインテルへ放出することがほぼ確実となっている。

 PSVの指揮官はインシーニェ加入の可能性が低いという見解を示しているが、同選手獲得時に堂安律の起用法や去就に影響が出るか気になるところだ。