
「現代サッカーの申し子」アラバ
その答えは彼がドイツ時代にチームメイトとしてプレーし、ライバルとなっていた同世代の選手が見せる姿にあるのではないだろうか?
宇佐美は2011年の夏に移籍したドイツの絶対王者=バイエルン・ミュンヘンへレンタル移籍で加入。オランダ代表アリエン・ロッベンとフランス代表フランク・リベリーという世界屈指のウインガーとポジションを争ったのだが、名前を挙げたいのは彼等ではない。控えのウイングとして交代カード1枚目やローテーション起用の枠を争ったオーストリア代表ダビド・アラバだ。
当時19歳だった宇佐美が“ロベリー”からポジションを奪えなかったのは仕方ないが、アラバも宇佐美と同じ1992年生まれで19歳の若手だった。
プレシーズン当初は宇佐美の方が序列が上だったのだが、運動量や守備面でアピールしたアラバは“ロベリー”ら攻撃陣が退く試合終盤からの途中出場で場数を踏みながら経験を積んだ。そして、シーズン後半には左サイドバックにコンバートされて定位置を獲得。翌年には3冠達成の原動力となった。
そして、現在も8連覇中のブンデスリーガやUEFAチャンピオンズリーグ優勝2回など数多くのタイトルを獲得する中、センターバックにもコンバート。守備の要としてチームの絶対的存在となっている。
また、ジョゼップ・グアルディオラ監督がバイエルンを指揮していた頃(2013年から2016年)には守備時は左SBとしてプレーし、攻撃時はインサイドMFとしてプレーする“偽SB”のロールモデルともなった。どんなポジションや役割でもプレーできるアラバは、「現代サッカーの申し子」だ。
そんな彼は、今季限りでのバイエルン退団を発表。主力を担うオーストリア代表同様に「セントラルMFとしてプレーしたい」ことも退団に至った理由の1つになっている。

「現代サッカー理想のCF」フィルミーノ
そんなアラバは宇佐美と同僚となる直前までホッフェンハイムへレンタル移籍していたのだが、宇佐美もバイエルンでプレーした翌シーズンにホッフェンハイムへレンタル移籍。そして、その後ワールドクラスに成長する同世代のライバルと出会う。
宇佐美より1つ年上のブラジル人MFロベルト・フィルミーノ。ブラジル時代には監督に「フェリペ」と名前を間違えられても言い返せない内気な青年だったが、この頃にはホッフェンハイムで王様としてプレー。左ウイングとしてレギュラーを担った宇佐美とプレーしていた頃は、典型的なトップ下の選手だった。
ホッフェンハイムでの4年半で38得点を挙げたフィルミーノは2015年、リバプールに完全移籍で引き抜かれた。しかし、イングランドにはトップ下というポジションや概念がない。それは日本代表の香川真司や南野拓実、古くは中田英寿も苦境を味わった大きな理由でもある。
フィルミーノもウイングなどでプレーしたが、2015年10月リバプールにユルゲン・クロップ監督が就任し、翌年にはサディオ・マネ、2017年にはモハメド・サラーが加入する中、彼はセンターフォワードに固定された。
ただ、ブラジル時代はボランチでもプレーした彼は既存のCF像にはないプレースタイルを生み出した。攻撃時は中盤に下がって組み立てに大きく関与し、守備時はクロップ監督の代名詞であるゲーゲンプレスを先導する激しいプレッシングでボール奪取の起点となるなど、攻守の要となったのだ。
全員攻撃・全員守備が当たり前である現代サッカーに置いて、現在のフィルミーノは「現代サッカー理想のCF」と称賛されている。
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