
まもなく2021年1月の移籍市場が開幕する。夏の段階で多くのクラブは新型コロナウイルスによる経済的な影響で必要なメンバーを揃えることができなかった。それを考慮すると、この冬の移籍市場は例年に比べると活発化する可能性が考えられる。
移籍期間と言えばサポーターが夢を見ることができるような時期ではあるが、いつもそうと限ったわけではない。ときには大好きな選手が想像もしなかったライバルクラブへと移籍を果たし、失望することもあるだろう。
ここでは、「あのクラブには行かない」と言い切って、その言葉を守らなかった監督と選手5名を紹介しよう。

キエーザ
「私がフィオレンティーナを離れたいだと?このクラブを応援していない人が広めている噂だ」
2020年7月30日に行われたセリエA第37節。フィオレンティーナはボローニャと対戦し、4-0で勝利を収めた。その中、同クラブのイタリア人代表FWフェデリコ・キエーザはハットトリックを決める活躍を見せた。
試合後キエーザはカメラの前で、すでにインターネットに上がっていたユベントスへの移籍の噂について「私がフィオレンティーナを離れたいだと?このクラブを応援していない人が広めている噂だ」と言い切った。
しかし、キエーザは2020年10月5日に2年レンタルという形でユベントスに移籍することとなった。そしてレンタル条件には買取義務がついているため、同選手が近いうちにフィオレンティーナに戻ることは考えにくいであろう。

モウリーニョ
「私の大好きなチェルシーのサポーターは安心して眠ってもいい。トッテナムは一生指導しない」
かつて2度チェルシーの監督(2004-2007、2013-2015)を務めたジョゼ・モウリーニョ氏は、現在トッテナム・ホットスパーの指揮官である。しかし、同監督の言葉を振り返ると、この展開は誰もが想像していなかったであろう。
2015年3月2日に行われたEFLカップでモウリーニョ監督率いるチェルシーはトッテナムと対戦し、2-0勝利を収めた。試合後の記者会見で、同監督はいつかトッテナムの指揮官になる可能性があるかという質問に対して「私の大好きなチェルシーのサポーターは安心して眠ってもいい。トッテナムは一生指導しない」と約束を交わした。
しかしながら、2019年11月20日にモウリーニョ氏はトッテナムの監督に就任。チェルシーのサポーターは驚きと怒りを隠すことができなかった。

カペッロ
「ユーベはとてもいいクラブだと思っているが、私はビアンコネーリの監督には絶対なれない」
ミラン(1987、1991-1996、1997-1998)やイングランド代表(2008-2012)など、多くのトップクラブや代表チームを指導したファビオ・カペッロ監督は、指導しないと明言していたチームが1つだけあった。それはユベントスだ。
かつてローマの監督だった頃(1999-2004)、カペッロ氏は2度も下記の言葉を口にした。「ユーベはとてもいいクラブだと思っているが、私はビアンコネーリ(ユベントスの愛称)の監督には絶対なれない」しかし、同氏はローマを解任となった後、すぐにユベントスへと移籍を果たした。ローマのクラブとサポーターはその裏切りをまだ許していないようだ。
また、ローマを離れ時にカペッロはクラブの監督専用車でユベントスの町であるトリノに向かったが、その車は未だにジャッロロッシ(ローマの愛称)に返してないという…。
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