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2020明治安田J1リーグのランキング大胆予測(18位〜14位)

湘南ベルマーレ 写真提供: Gettyimages

15位:湘南ベルマーレ

2019結果:16位/2020注目選手:タリク・エルユヌシ

湘南は、まともなチームという言葉でまとめられる。2018年にJ1復活を果たしてから毎年安定したランキング。素晴らしいことに、昇格の年にJリーグYBCルヴァンカップ優勝も果たしている。

しかし、2019年このクラブは、ピッチ外の出来事が如何にプレーに影響を与えるかを示した。2019年8月に発覚したチョウキジェ監督の「パワハラ」疑惑だ。

2012年から湘南を率いていたチョウキジェ監督が選手やスタッフにパワーハラスメントを行っていたとして、Jリーグからベンチ入り禁止処分を受け、その流れで解任となった。クラブは問題にもうまく対処したが、プレーに影響した。8月から12月まで良くないパフォーマンスが続き、11試合勝ち無しを記録。リーグ終了時点で16位となった湘南は、プレーオフでJ2徳島ヴォルティスに引き分け、規定によりなんとか残留に成功した。

今年もプレーオフか降格圏とまで考えていたが、良い影響を与えてくれそうな選手獲得が目に留まった。ノルウェー代表経験を持つストライカー、タリク・エルユヌシだ。

2006年にノルウェーのフレドリクスタでプロデビューしたタリクは天才と呼ばれ、複数のプレミアクラブからも声をかけられたという。その後、ギリシアのオリンピアコスやドイツのホッフェンハイムなどでプレーしてから、2018年1月からスウェーデンのAIKソルナに移籍し、53試合中に19得点を挙げてタイトル獲得に貢献している。J1でも期待できるだろう。浮嶋敏監督には、タリクをエースにするよう是非伝えたい。

2019年は様々を乗り越え、2020年はフレッシュな再スタートが望まれる湘南。ピッチ上での惨事を繰り返さなければ、翌年もJ1の地位を確実にできるだろう。

ジャーメイン良 写真提供: Gettyimages

14位:ベガルタ仙台

2019結果:11位/2020注目選手:イサーク・クエンカ

正直になろう、2019シーズン、ベガルタ仙台はそこまで目立たなかった。残留争いに巻き込まれそうにもなったが、落ち着いた対応で11位の安定したポジションでシーズンを終えた。2020年はもっと上位を期待したいところだが、FWハモン・ロペスがアラビアのホール・ファカンへ移籍したこと、長沢駿が怪我で離脱することを考えると、今年のランキンングはわずかに下がると予測する。

しかし、パラ、アレクサンドレ・ゲデス、イサーク・クエンカという面白い3選手が加入したことは、仙台の注目するべきところだ。

ブラジル2部のボタフォゴSP(本田圭佑が移籍したボタフォゴCRとは異なる)から加入したDFパラは、24歳でブラジル代表U-20選抜チームに選ばれた経験がある。まだまだ学ぶことがたくさんあり、成長する余白があるディフェンダーだ。

一方、ゲデスとクエンカはヨーロッパクラブでのプレー経験がある。ポルトガルのヴィトーリアSCからレンタルで加入したゲデスは、2018年から31試合中に7得点を挙げてきた25歳の選手だ。いい戦力になるだろう。クエンカは、紹介するまでもない。バルセロナのアカデミーで育った彼は、アヤックス、デポルティーボなど歴史のあるヨーロッパのクラブでもプレーし、2019シーズンにはすでに鳥栖で日本のサッカーも経験している。仙台を離れたハモン・ロペスの代わりに攻撃力をもたらすことになるに違いない。

また、忘れてはいけないのは、これから仙台の指揮を取る木山隆之監督だ。長い間このクラブを引っ張り、仙台の代名詞ともなっていた渡邉晋監督に代わって就任し、今年は木山監督にとっても挑戦の年になると思われる。しかし、J2の愛媛(2015〜2016年)とモンテディオ山形(2017年〜2019年)を成長させてきており、同監督が仙台を良い方向に導くことをクラブも期待している。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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