アビスパ福岡のU-20日本代表DF三國ケネディエブスが、フットボール・トライブの独占インタビューに応じてくれた。
ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれ、青森山田中学校にサッカー留学をした三國は、そもそもストライカーとして活躍していた。2015年全国中学校サッカー大会で5試合8得点を挙げ、大会の得点王に輝くとともに、優秀選手にも選ばれチームの優勝に貢献。
高校2年生の時にフォワードからセンターバック(CB)にポジションを転向すると、Jリーグのスカウトの評価が上がった。2019年1月に青森山田高校のメンバーとして第97回全国高等学校サッカー選手権大会優勝を経て、プロの世界に入る。
加入したアビスパ福岡では、ファビオ・ペッキア監督の元で2019年Jリーグ開幕戦からレギュラーとして試合に出場し、同年ポーランドで開催されたU-20ワールドカップ(5月23日〜6月15日)にも出場。先月にはユベントスU-23の練習(11月26日〜12月12日)に参加した。
このインタビューでは、プロデビューとなったアビスパ福岡での2019シーズン、ユーベU-23での練習参加の様子、そしてCBというポジションに対する想いについて聞きました。聞き手は、福岡でペッキア監督の通訳も務めていたダビデ・ウッケッドゥです。
アビスパ福岡でのプロデビュー。井原氏に惹かれ、ペッキア監督に出会う
ダビデ(以下D):
まずプロになった経緯を聞かせてください。
三國(以下M):
高校3年生の2018年4月に、アビスパ福岡から初めて声をかけられました。その時は、井原正巳氏(現在柏レイソルのヘッドコーチ)がアビスパの監督でした。母校の青森山田高校のグラウンドにやってきたアビスパのスカウトに声をかけられた。7月に加入内定し、2019年から入団しました。
D:
どうしてアビスパに決めたのですか?
M:
「アジアの壁」と呼ばれるほどすごいセンターバックだった井原さんの元でなら、センターバックとして成長できると思ってアビスパを選びました。
D:
では、ファビオ・ペッキア監督になると知ってどうでしたか?
M:
監督交代のことを知ったのはその年の12月です。最初はイタリア人監督が来ると聞いて「しっかりコミュニケーションが取れるだろうか?」「彼の元ではディフェンダーとして成長できるのだろうか?」という不安がありました。
D:
実際にコミュニケーション問題はありましたか?
M:
はい、実際にありました。ファビオは通訳が隣にいない時も私に話かけてくれるのですが、その場では何を言っているのか全くわかりませんでした。なので、通訳を呼んでもう一度説明してくれるというパターンが多かったです。
D:
でもペッキア監督はあなたにポテンシャルを感じて、リーグ開始からずっとスタメンに使われていましたね。
M:
はい。開幕戦の自分のパフォーマンスの後(デビューのプレッシャーで自分のサッカーを見せられなかった)、ファビオはもう僕をスタメンには使ってくれないだろうと思っていました。なのに、その後もスタメンとして選ばれたので、成長して欲しいという思いが伝わってきました。面倒見良く尽力してくれた監督でした。
D:
ペッキア監督の元でやる気に繋がったきっかけはありますか?
M:
リーグが始まってまもなく試合のハーフタイムの時に「お前はやればできるんだから、もっと自信を持て!自信さえ持てばお前は大丈夫」と、声をかけられたんです。その時に、これほど信頼されているならやるしかないと思いました。
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