
2019年11月27日のチャンピオンズリーグ(CL)、レアル・マドリード対パリ・サンジェルマン(PSG)戦の後に、スペインの『El Pais』がレアルのFWフェデリコ・バルベルデに関する記事を投稿した。タイトルは「欲しがっていたポグバが我々のチームにいた」だった。
タイトルは少し大げさかもしれない。しかしバルベルデのプレーが、レアルのサポーターがずっと夢に見ているもなかなかやってこないマンチェスター・ユナイテッドのフランス代表MFポール・ポグバを思い起こさせるのは事実である。そして、忘れちゃいけないのがバルベルデはまだ21歳ということです。これからもっともっと伸びるでしょう。
バルベルデの可能性を信じているレアルは、2日前に彼の契約を2025年まで延長した。さらに他のクラブに奪われないように、契約にはなんと6.4億ユーロ(約770億円)の契約解除違約金が含まれている。

すごいスピードでレアルを背負う存在に
バルベルデはリーグ戦最後の4試合で、ずっとスタメンとして使われていた。しかし最もすごいことは、2日前のPSG戦やガラタサライ戦など、チャンピオンズリーグの大事な一戦でも試合開始からピッチに立っていることです。
最近レアルのジダン監督は、高い確率でバルベルデをカゼミーロの隣にてプレーさせている。右か左は関係ない。バルベルデは自分のポジションと違うところでも自分の良さを発揮している。
彼の活躍によって、以前からレアルの柱であるトニ・クロース、または2018年にはバロンドールまで受賞したルカ・モドリッチがベンチで休むことになってきている。21歳の若い年で、ジダンのような気難しい監督にこれぐらい気に入られるのは天才である証拠だ。
バルベルデは3年半前に、アーセナルやバルセロナなどのオファーを断り、久保建英と同じ18歳の年でレアルのBチームと契約した。そして、1シーズンをデポルティーボ・ラ・コルーニャで過ごして経験を積み、レアルのトップチームのメンバーとなった。まさか、こんなに早くレアルを背負うほどの存在になるとは…。

ポグバと似ているところ
バルベルデが一番評価されているのは、ボックストゥボックス(味方のペナルティボックスから相手のペナルティボックスまで攻守に動くこと)のプレーです。
そのために彼がレアルのキープレイヤーの一人になっていることは、ジダン監督もこう認めている。
「ボックストゥボックスのプレーはそんなに簡単じゃない。守備にも攻撃にもインパクトのある選手になる必要があるから。しかし、バルベルデは試合の度に成長していて、それを見るのは楽しい」
おそらく、この点に置いてポグバに比べられているのだと思われる。レアルが求めていたのは、切り替えの時に、パスのスキルだけではなくスピードの面でも違いをつける選手です。ポグバのフィジカル、瞬発力、そしてクオリティの高いプレーはそれに当てはまり、もし彼がこのクラブに移籍していたらレアルは着実にレベルアップしていただろう…。
正直バルベルデがレアルに現在与えているインパクトは、ポグバほどではない。しかし、高いレベルで十分通用することを見せつけている。彼が試合中に動き回るお陰で、周りの選手はより安心してプレーができている気がする。

良い先輩がついている
PSG戦の後にバルベルデはこんなコメントをした。
「レアルほどの歴史を持つ強いチームで試合に出場できるなんて信じられない。サンティアゴ・ベルナベウ(レアルのスタジアム)でプレーするのは昔からの私の夢だった。そして、その夢が実現した。とてもいい気持ち。しかし、今自分にとって一番大事なことはチームメートから色んなことを学ぶことです」
頼もしい言葉です。ライバルのバルセロナが長い間シャビとイニエスタに頼りすぎたように、レアルもクロースとモドリッチに中盤を任せっぱなしだった。そして、これから少しずつバトンタッチが行われていく。
バルベルデは先輩たちから技を吸収しているだけではなく、彼らのポジションを奪うところにまで来ている。これからバルベルデが輝く時代になるだろう…。
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