今週の試合終了をもって、Jリーグも残すところ残り8試合となった。ここから全日程終了まで1試合1試合の重圧、重要性は大きくなっていく。
第26節の注目カードは間違いなく鹿島アントラーズ対FC東京の首位攻防戦だったが、その裏で残留争い注目カードのガンバ大阪対サガン鳥栖も行われた。結果は後半の渡邉千真のゴールを守りきったガンバが勝利し12位に浮上。内容良くも敗戦を喫したサガン鳥栖はここから浦和レッズ、FC東京を挟んでジュビロ磐田と降格圏脱出を占う3連戦に突入する。
さてこのパナソニックスタジアムで行われた熱戦の明暗を分けた選手を取り上げるのであれば、間違いなく復帰を果たした藤春廣輝だろう。早速スタメン入りを果たし90分を通してガンバの攻撃を活気づけた。宇佐美貴史とパトリックの2トップがいながらもいまいち低調さが目立つここ数試合だったが、藤春の復帰により鳥栖戦では2トップ中心に攻撃がうまくハマったと私は考えている。
今回は藤春の復帰がG大阪にもたらすメリットをご紹介したい。
【ボールの取りどころをコントロールできる】
今シーズンのG大阪は序盤こそ4バックで試合に臨んだが、失点の多さから5月ごろから5バックをメインシステムに急遽変更を施した。「全員でスペースを空けずに守りカウンターを狙う」をテーマに苦しみながらも戦い抜いた。しかし、自陣深くでディフェンスする習慣がついたG大阪はボールの取りどころがかなり深い位置であることが多く攻撃のチャンスを作れなくするという悪循環に陥り始めていた。
そんな中での藤春の復帰はボールの取りどころをかなり高くすることができるメリットをもたらした。鳥栖戦では4-4-2でブロックを形成し中盤に人数を割くことができた結果、比較的高い位置でボールを奪い攻撃に転じるシーンを見ることができた。
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