プレミアリーグ アーセナル

【前編】プレシーズンから見えてきた、プレミア・ビッグ6の展望

写真提供: Gettyimages

アーセナル

ピエール=エメリク・オーバメヤンによるサイド突破で攻撃の糸口を見出すシーンが見受けられた。ウナイ・エメリ監督は時間帯によってオバメヤンを右ウイングやセンターフォワードと使い分け、相手に守備の的を絞らせないようにしたのだろうか。あの快速と相手をかわすキレは今年も猛威を振るうはずだ。ニコラ・ペペ、ウィルフレッド・ザハの獲得が噂されていることを加味すると、オバメヤンのウィング起用は、アレクサンドル・ラカゼット、オバメヤン、そして新加入選手による強力な3トップを形成するための布石なのかもしれない。

またアーセナルのプレシーズンの好調はリース・ネルソン、エディ・エンケティア、ジョー・ウィロックといった若手選手の躍動にあると考える。エミレーツカップのリヨン戦ではその恩恵を受けていることが見て取れる。試合には敗れたものの幾度となく彼らを中心に相手ゴールに攻め込んだ。

シーズンキャンプに参加せずに問題となったキャプテンのローラン・コシールニーの不在による影響はここまでは感じられない。かといって安心はできないだろう。レアル・マドリード戦では2点リードしているにもかかわらずソクラティス・パパスタソプーロスは必要のないファールを犯しイエローカード2枚で退場。自ら試合を危ない状況へ追い込んだ。予てから課題となっている最終ラインにおいては、フラムへの武者修行から戻ってきたカラム・チャンバースが鍵を握るかもしれない。フラムでは主に守備的ミッドフィルダーを任されていたチャンバースだが今度はアーセナルの最終ラインの屋台骨を築けるかどうか注目していこう。更に前十字靭帯断裂で戦線離脱中のロブ・ホールディングの復帰となればひとまずディフェンス面における課題は収束に向かうことだろう。


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名前:秕タクオ

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サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグにかじりついています。

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