代表チーム ポルトガル代表

GS屈指の好カードでミスを犯したデ・ヘアに対する周囲の反応は?

日本時間16日に行われたグループB第1戦ポルトガル対スペインの一戦。スペイン代表GKダビド・デ・へアが犯したミスに批判が集まっている。そこで今回はデ・ヘアに対するメディアの反応をご紹介したい。

デ・ヘアが犯した致命的なミス

 イベリア半島のライバル同士の激突は、クリスティアーノ・ロナウドが試合開始直後のPK奪取に加え、前後半終了間際という非常に重要な時間帯での得点によりハットトリックを達成。この一戦での結果がロシアW杯における今後の行方を左右するという見方が広まっていただけに、後半終了間際の直接FKはまさにチームを救ったゴールだった。

 しかしその一方でクリスティアーノ・ロナウドに3度もネットを揺らされたスペイン代表守護神、ダビド・デ・ヘアのパフォーマンスには試合後に、メディアやファンから批判の的となっていることだろう。前半終了間際の失点シーンについて言及すると、クリスティアーノ・ロナウドがペナルティエリア手前から放ったグラウンダー性のシュートはデ・ヘアの手前でわずかにバウンドする。デ・ヘアはこれを正面でのキャッチを試みるもボールを反らし、無情にもゴールマウスに吸い込まれた。


 

周囲からの批判を受けるスペイン代表守護神

 この失点シーンについて、イギリスメディア『デイリーメール』は「恐ろしくひどいものだ。どれだけ相手のミスに漬け込む選手であっても、デ・ヘアのようなワールドクラスのゴールキーパーがこのようなミスをするとは夢にも思わなかっただろう。ワールドカップという大舞台での一戦であり、あまりにも痛すぎるミスである」と痛烈批判を展開。他メディアや多くのファンも同様の見解を示していることだろう。


 

試合後にデ・ヘア本人が語ったこととは?

 周囲から戦犯扱いを受けているデ・ヘアだが、試合後のインタビューにて「僕は落ち着いているよ。非常に素晴らしい試合だった」と切り出すと、2失点目のシーンについて「(自らの)ミスについて? フットボールとはそういうものだし、このようなミスは起こり得る」と淡々と語るとともに「監督やチームメイトからは前を向くようにサポートしてもらっている。このサポートは必ずピッチで示すよ」と次戦に向けて切り替える様子を見せている。


 

デ・ヘアに擁護の姿勢を見せる代表指揮官イエロ

 わずか3日前にスペイン代表指揮官に就任したばかりのフェルナンド・イエロは「デ・ヘア? 我々は家族であり、チームである。ジエゴ・コスタが2点も決めてくれた。我々は家族を見捨てることはない」と周囲の批判にさらされることがないように早速、全面的に擁護するとともに、家族という表現を用いることにより、次戦以降に向けて更なるチームの結束力を高める姿勢を打ち出した。


 

ユナイテッドの名将も教え子のミスに反応

 デ・ヘアを擁護するのはスペイン代表関係者にとどまらない。現在ユナイテッドを指揮するジョゼ・モウリーニョ監督もこれまでと変わらず絶大な信頼を寄る人物のひとりだ。母国代表の一戦に少なからず興味を示していたと思われるこのポルトガル人の名称は「私の息子にこのようなことを言うと傷つくが、彼はひどいミスを犯したことを分かっているはずだ。我々のもとでは見せなかったようなミスだった。ユナイテッドでは素晴らしいパフォーマンスを披露していた。そんなベストな状態でも起こり得るミスだ」と語っており、大舞台にミスは付き物であるという見解を示すとともに、世界を代表する守護神であることに変わりないデ・ヘアに引き続き期待を込めている。


 

マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドもフォローに

 2011年に赤い悪魔の一員となった当初はピッチ上で若さを露呈し、ファンから厳しい視線を送られることも少なかったものの、今やイングランドのみならず欧州という枠組みでもトップレベルにあることは、前任者であるエトヴィン・ファン・デル・サール氏も認めているところだ。同氏はロシアW杯開幕直前、デ・ヘアに対し「世界屈指の守護神と認められるために、ワールドカップで結果を残す必要は必ずしもない」とプレッシャーを和らげるかのようなメッセージを送っていた。