「10」番“復活”に可能性を見出せるか
この南サルデーニャのクラブは主力の思わぬ離脱により3月以降は苦戦を強いられている。トレクァルティスタ(トップ下)を主戦場としていたMFジョアン・ペドロが2月のサッスオーロ戦後のドーピング検査で陽性反応が見られ、暫定的な出場停止処分がとられたのだ。このチームのキャプテンの離脱後、カリアリは10試合でわずか8ポイントの獲得に終わり、ティフォージには3年前の悪夢が頭をよぎっていることだろう。
その中でも明るい兆しは見られる。第36節・ローマ戦からトレクァルティスタを配置したシステムに戻すと、ローマ相手にはFWジェンギス・ウンデルに不運な形から失点を許し勝ち点こそ奪えなかったものの、サルデーニャ・アレーナで大善戦すると、敵地に乗り込んで臨んだフィオレンティーナ戦ではFWレオナルド・パボレッティの頭から挙げた1点を守り切ることに成功している。
ボックス内へのクロスに対する入り方や打点の高いヘディングで相手守備陣に脅威を与えるパボレッティは直近の6試合で3ゴールを叩き出しており、この残留争いにおいて貴重な“得点源”となっている。そしてシステム変更後の2戦で「10」番のポジションを務めたモルドバ代表MFアルトゥール・イオニタも遜色のないパフォーマンスを発揮している。
ただカリアリは最終節で難敵アタランタと対戦する。このベルガモのプロビンチャにとっても来季の欧州カップ戦参戦に向けて負けられない一戦となるだけに、カリアリにとってはボールホルダーに対する激しいプレッシングをはじめ、アタランタの90分通じたインテンシティの高さに対してどのような対応を見せるのかが鍵を握りそうだ。
著者:津田翔汰
フットボールトライブ編集部。Calcio,Bianconeroをこよなく愛する若武者
Twitter:@specialheart889
コメントランキング