「スーペルデポル」の記憶
そのあとも昇格と降格を繰り返したが、そのアイデンティティは変わらない。近年ではバルセロナに関係する人物を監督にすえることが多く、エウゼビオ・サクリスタンやルイス・エンリケ、現在指揮を執るフアン・カルロス・ウンスエはそれを象徴する人物たちで、みなボールを保持して自らアタックを仕掛けることを好む監督たちだ。
そのセルタのライバル、デポルと聞いてまず真っ先に思い出すのは「スーペル・デポル」だ。1998-2005年にハビエル・イルレタが率いたチームは、1999/2000にリーガを制覇。ロイ・マカーイなどの印象的なスター選手が次々に活躍し、CLにも2000/01シーズンから5シーズン連続で出場した。
彼らがフットボールファンに残した記憶の中で最も鮮烈的なもののひとつに、2003/04シーズンのCL準々決勝ミラン戦がある。1stレグをアウェイで戦ったデポルは1-4の大敗を喫し、準決勝進出への可能性は、風前の灯火程度のものだった。しかし彼らは2ndレグで逆襲を開始。パオロ・マルディーニやジーダを有するミランを4-0で粉砕し、大逆転で準決勝進出を決めた。
イルレタ監督が退任してからチーム力は低下し、財政的な問題も抱えるようになる。2010/11シーズンにはついにセグンダへ降格し、それ以降「スーペル・デポル」の面影を見ることはない。
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