鈴木:偉そうなことは言えないんですけれど、たぶん日本サッカーが今より向上していく上では、指導者が重要だと思うんですよね。小さい子たちを教えている指導者が、どれだけサッカーで起こる現象を説明できるか。
サッカーには答えはないと思うので、その人独自のサッカーに対する解釈を説明できる指導者がいるかどうかが重要だと思います。それを学ぶことで自分のベースみたいなものができて、より向上すると思うので。自分のサッカー観みたいなものを養ってくれる指導者がどれだけ増えるか、なのかなって思いますね。
FT:スペインのイメージっていうと、日本ではバルセロナの印象が強いのが現状だと思います。でもそうじゃないチームの方が、実際には多いと僕は思っているんです。球際の激しさだったりですとか、いわゆるズル賢さだったりですとか。あとは守備の面の戦術的な緻密(ちみつ)さを感じます。
鈴木:はい、そうですね。
FT:人やチーム、状況にもよりますが、日本とスペインで求められているセンターバックの能力の違い、または同じ点は何かありますか?
鈴木:センターバックとしては、やろうとすることは基本的に同じなんですけど、もっと細かいですね。例えば、前からプレッシャーをかけに行くときに、相手のセンターバックに対してサイドハーフがサプライズでプレッシャーをかけに行くタイミングが、チームで決まっていたとします。
FT:はい。
鈴木:その時に、センターバックがどれだけスライドを早く出来るか。
またはチーム全体として、相手のセンターバックがちょっとボールを運んだ時に、どっちのコースを切ったら、センターバックはスライドしてサイドバックを押し出さなきゃいけない、というようなことです。こういう細かいことをチームとして決めている監督が多いです。
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