セリエA ナポリ

サッリのナポリ、すべてをかけていざスクデットへ

マウリツィオ・サッリ監督 写真提供:Getty Images

 マウリツィオ・サッリによれば、セリエA以外の試合に頭を切り替えるのは難しく、ELで負けたことにより最大の目標に集中できる時間を得ることができるという。

 ナポリは冬の王者となり、過去11シーズン中10チームの冬の王者はそのままスクデットを勝ち取った。唯一優勝を逃したのは2016年のナポリだ。

 サッリがナポリに就任した最初のシーズンで彼はナポリをリーグ首位に導き、ELのグループステージを突破した。しかし彼は自分のチームのクオリティを、8試合の連勝を経て5連敗した2月になるまで気が付かなかった。そのうち3試合はリーグ戦で敗れたもので、あとの2試合はELでビジャレアルに敗れたものだった。

 元ユベントス監督のマルチェッロ・リッピは今シーズン序盤に、ELはナポリを疲弊させユベントスを再び首位に返り咲かせるきっかけになるだろうと語っていた。

 しかしサッリは同じ轍は踏まないだろう。戦術家はヨーロッパの大会から敗退したことで、イタリアで最も権威あるタイトルを獲得するために、逆境に打ち勝つ精神をチームに設定した。

 セリエAはもはや独り勝ちできるリーグではない。ナポリはすべてをかけてスクデットを獲りに行っている。そしてそれは大きなギャンブルだ。もし失敗すれば、彼らは歴史に埋もれることになる。もし全力を挙げてもなお優勝できなければ、今年の夏にチームは解体されるだろう。

著者:Ramez Nathan

『キング・フット・ドットコム』のコミュニティ・マネージャー。『フットボール・イタリア』、『フォー・フォー・トゥー』、『ディーズ・フットボール・タイムズ』などにも寄稿している。

Twitter:@RamezNathan

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