ラ・リーガ バルセロナ

イニエスタに夢を与えたデンマークのレジェンド、ミカエル・ラウドルップ

1996年欧州選手権でのミカエル・ラウドルップ 写真提供:Getty Images

ラウドルップはしばしばスコアシートに名前を残した一方で、最も有名だったのはクリエイターとしてだった。彼はレアル・マドリードとバルセロナの両方でプレーしただけでなく、タイトルレースで両クラブにとって重要な役割を果たした数少ない選手の一人だ。カンプノウで国内リーグ4連覇とチャンピオンズカップ優勝を成し遂げた後、彼はマドリードに移りすぐにリーグ優勝を達成した。ヨハン・クライフ監督との不仲に影響されたこのスキャンダラスな移籍はオランダ人指揮官を憤慨させ、ラウドルップ率いるマドリードがクラシコで5-0の勝利を収めるとさらに彼をうんざりさせた。その前のシーズンには、ラウドルップの活躍によりレアルを5-0で下していたのだ。

彼のバルセロナからの移籍にクライフ以上に腹を立てた人間がいるとすれば、それはロマーリオだろう。彼らはまるでHBO(アメリカのケーブルチャンネル)の刑事ドラマのような絶妙なコンビネーションを誇っていた。ラウドルップの控えめな優美さと静かな輝きと、ロマーリオのカーニバル的なカオスの相性は抜群だった。ロマーリオは相手のディフェンスラインをそのスピードとキレで困惑させ、ラウドルップは何千人ものファンと彼自身の目線の先とは違った場所へ、意表を突いたパスをいつも彼の元に通したものだった。

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