ある一つのクラブを信じ、応援し続けることは間違いなく“愛”だ。確かに冷めてしまったり、何らかの理由で終わりをとげる“愛”もあるかもしれない。しかし、イングランドには応援歴60年以上の伝説的サポーターが存在する。12日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。
御歳103歳のキティ・ソーンさんはイングランドの3部に相当するフットボールリーグ1のブリストル・ローバーズを60年以上の間ずっと応援してきたご婦人だ。その長い愛情の歴史はもはや伝説的なものとなっている。
1915年生まれのソーンさんの初観戦は1954年ににさかのぼる。彼女はなんとその時からホームでの試合は欠かしたことが一度もないのだ。さらに、ソーンさんが出向いた様々なアウェイの地までの移動距離は13万kmを越えるという。
ソーンさんにとって、スタジアムに出向くということはサッカー観戦のみを意味しているわけではない。沢山の人々との社交場であり、彼女にとって大切な友情が生まれた場所でもあるのだ。
「沢山の人と知り合ったわ。大切な友人たちに出会った場所でもあるの。これはスタジアムに出向くがことの良さの一つよね。今はTV観戦が普通になってしまってさみしいわ。同じことではないのに」
心配なのだろうか、ソーンさんの夫は彼女がスタジアムに行かないで欲しいのだという。それでも彼女は決してスタジアムに出向くことをやめようとはしない。
「私の夫はトッテナムファンなのだけれど、家でじっとしていろだなんて言うのよ。そんなの考えたこともないわ」
「今までずっと選手たちを応援して人生を過ごしてきたのよ。103歳になった今それをやめる意味がないじゃない」
彼女がサポーターになったそのときから長い時間がたった。サッカー界も様々な大きな事件や改革を経てその様相は変わっている。しかし彼女の“愛”は変わることはない。
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