国際サッカー連盟(FIFA)は26日、アフリカのルワンダで理事会を開き、2020年に開催されるフットサルW杯の開催地をリトアニアに決定した。愛知県での開催を目指していた日本だが、今回は落選という結果になった。
今回のW杯招致には当初、13カ国が立候補していた。しかし、大会まで2年を切っても開催地が決まらない中、最終的には日本を含め、リトアニア、ニュージーランド、イランの4カ国が、招致活動を続けることとなった。
2016年からW杯招致の意思を示し続けていた日本は、女子の全国リーグをスタートさせるなど、FIFAの求める活動をどこよりもしっかり行って来た。残念ながらFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が「フットサルワールドカップ2020はリトアニアでの開催となる」と発表し、日本はW杯招致は実現できなかった。それでも、この期間に撒かれた種を、どう大きく育てていくかが、これからの日本フットサル界には重要になるはずだ。
FIFAフットサルW杯2020日本招致委員の小倉純二委員長は、日本サッカー協会の公式HPを通して、「FIFAフットサルワールドカップ2020の開催地に決定したリトアニアに心からおめでとうと伝えたいです。暑くても寒くても、どんな時間でも、女性でも男性でも楽しむことができるフットサルが、リトアニアでの開催を機にさらに発展し、世界に発信されることを願っています。2020年の日本/愛知での開催は叶いませんでしたが、フットサルが競技スポーツとして、生涯スポーツとして、日本でその地位を確固たるものにできるよう、日本サッカー協会、Fリーグが一体となって取り組んでいくつもりです。最後になりますが、招致活動、スポーツ普及活動をともに進めてくださった愛知県、大村秀章知事にお礼申し上げます」と、コメントを発表している。
また、日本サッカー協会の田嶋幸三会長も「FIFAフットサルワールドカップ開催地となったリトアニア、おめでとうございます。世界各国の最高峰のパフォーマンスを間近で見ていただき、フットサルの魅力をさらに拡散させたいと、この数年間、愛知県とともに招致活動を行ってきました。2020年に愛知で開催することはできませんが、招致活動を通じて、愛知県を中心にフットサルの普及や発信がなされたことは必ず未来につながります。フットサル日本代表としては、このリトアニアでのワールドカップ出場を目指し、引き続き北澤豪フットサル委員長ならびにブルーノ監督のもとしっかりと強化を進めていきたいと思います。招致活動にご協力、ご尽力いただきました愛知県をはじめ、関係者の皆様に心から御礼申し上げます」と、リトアニアを祝福するとともに、招致に奔走した関係者を労っている。
今回、なぜ日本が開催国に選ばれなかったかの理由は明らかになっていない。過去にFIFAの大会を実施した実績、代表の実績、愛知県内のアリーナ施設は、他の3カ国と比較しても優れている。さらにFIFAの要求に対する取り組みも、文句のつけようがないもののはずだった。
考えられるのは、2019年にラグビーW杯、2020年に東京オリンピックが開催されるため、フットサルの普及に適したタイミングではないと判断された可能性だ。そして、それ以上に、最後に欧州で開催されたフットサルW杯が1996年のスペイン大会であるため、欧州での開催を実現したかったという思惑が勝ったことだ。
招致活動には敗れた日本だが、2020年のW杯に出場できなくなったわけではない。欧州開催のW杯初出場に向けて、2年前の失敗を繰り返さないためにも、さらなる代表チームの強化、国内のフットサルの普及、発展が求められる。
コメントランキング