
日程の都合により、上位カテゴリーからやや遅れて最終盤へと突入した2025明治安田J3リーグ。一部のクラブを除き、残り5試合となっている。J1では優勝争いと残留争いが、J2では昇格争いが熱を帯び、J3でも自動昇格枠やプレーオフ圏をめぐる戦いが熾烈を極めている。
ここまで首位でリーグを牽引するのは、本州最北端のJクラブであるヴァンラーレ八戸。そして2位には、今季がJ初参戦の栃木シティが続く。残り試合数と勝ち点差を踏まえると、この上位2クラブは自動昇格枠での逃げ切り態勢に入ったと見ていいだろう。
一方、その下のプレーオフ圏をめぐる争いは混戦模様だ。3位の鹿児島ユナイテッドから9位の栃木SCまでが僅差でひしめき合っており、最後まで目が離せない展開となっている。ここでは、熾烈を極めるJ3昇格争いの行方を、残りの対戦カードから展望していく。

逃げ切れるか!自動昇格圏の2クラブ
残りの対戦カード
- 八戸:北九州、奈良、高知、讃岐、琉球
- 栃木C:琉球、讃岐、岐阜、長野、相模原
現在J2昇格に最も近い位置を走るヴァンラーレ八戸と栃木シティの2クラブ。2位(栃木シティ)と3位(鹿児島ユナイテッド)が勝ち点差6と離れていることから、大きく崩れない限りは、この2クラブが自動昇格圏でシーズンを終える可能性が高いと言えそうだ。もちろん油断は禁物だが、両クラブのファンやサポーターにとっての関心事は、今季J3王者の行方ではないだろうか。
両クラブは直近の第33節で激突。結果は後半アディショナルタイムで栃木シティが先制に成功して接戦を制し、八戸の連勝を5でストップさせた。それでも、首位を走る八戸が勝ち点で2上回り優位を保っている。とはいえ、残り対戦カードにおける今季の戦績や現時点での対戦相手の順位を考慮すると、栃木シティにも逆転優勝の目は十分にある。
ここからの2試合、八戸はプレーオフ圏争いの渦中にいるギラヴァンツ北九州と奈良クラブという難敵と連戦を迎える。今季の戦績でも、この2クラブ相手に白星を挙げられておらず、勝ち点を取りこぼすリスクは大いにあると言えよう。一方、栃木シティはすでに上位勢との対戦を終えている。さらに今季の戦績を振り返っても残り5試合の対戦相手には全勝しており、ポジティブな要素が揃っている。
追ってくる3位以下のクラブを過剰に気にする必要がなくなりつつある八戸と栃木シティ。今季の戦いぶりを見ると、優勝争いはまだまだ順位が入れ替わる可能性もありそうだ。
コメントランキング