なでしこリーグ1部への復帰、そしてWEリーグ昇格を目指す女子サッカーチーム「福岡J・アンクラス」。35周年を迎えた同クラブの選手であるFW宮本樹奈(みやもとじゅな)、MF藤崎愛乃(ふじさきまな)、GK岩井七星(いわいななせ)の24歳トリオに話を伺った。
福岡J・アンクラスは九州で唯一なでしこリーグ(1部)を舞台に2012年まで戦っていたが、2017年をもって所属していたチャレンジリーグ(3部)から退会。その後新たな運営会社に引き継がれ、九州2部からのリスタート。それでも昇格を繰り返し、2021年にようやくなでしこ2部(実質3部)へと戻っている。
スピード溢れるアタッカーの宮本、ハードワークをいとわない藤崎、努力家の岩井。それぞれの良さからチーム内での役割や苦労、個々の先の目標に至るまでを伺い、同学年だけあって、またチームの雰囲気もあって和気あいあいとしたインタビューとなった。
ー宮本選手はJAPANサッカーカレッジ(新潟県)、藤崎選手は十文字中学校・高校(東京都)、岩井選手は鎮西高校(長崎県)と、女子サッカーの名門でプレーされてきました。環境はいかがでしたか?
宮本:自分は勉強が嫌いなので(笑)好きなことだけを24時間考えられる環境で、すごく充実した3年間でした。
藤崎:十文字(中学校・高校)は逆に文武両道で、勉強にも力を入れていました。なので勉強もしっかりしていました。将来のことも含めて、いろんな選択肢を考えるきっかけになって、学生時代はめっちゃ楽しかったです。
岩井:鎮西(高校)も環境は良いほうで、でも土のグラウンドだったので雨の日は大変でしたね。
ー福岡J・アンクラスの良さを教えてください。
宮本:仲が良いし年齢関係なく誰とでも話せます。監督(河島美絵監督)もすごい明るい人だから親しみやすいです。
藤崎:九州にあんまり女子チームがないなかで、九州を代表するチームを目指しています。コロナ禍でなかなか地域の方と交流する機会がないですけれど、九州から愛されるチームを目指しているので、そこがいいところだと思います。
岩井:2人が言ったとおりです(笑)
ーお互いのプレーや人柄の良さを教えてください。まず、岩井選手の良さは?
宮本:私は(岩井)七星と大学も同じで、家も上と下で一緒で、すごい付き合いが長いんです。大学の時から努力をめっちゃする、頑張り屋さんです。
藤崎:(岩井選手は)自分の課題を分かっているし、真面目やと思うんで、そこに向かって自分で考えてトレーニングしています。あとは下の学年の面倒見がいいなと。ノーヴァ(下部組織)から昇格してきた庄司美優選手(背番号24)だとかに気を配ったり、年下の子と仲が良いなという印象があります。
ー続いて、藤崎選手の良さは?
宮本:藤崎選手はアンクラス2年目なんですけれど、最初に会った時幼さがあったので同級生に見えなくて。話したらちょこちょこ抜けてるところもあるけど、真面目なところもあるしというギャップがありました。プレー面に関しては、すごいハードワークするし、誰よりも頑張ってくれて、めっちゃ助かります。ありがとう、って感じです(笑)
岩井:藤崎選手は真面目なんですけれど、ちょっと抜けているところがあって(笑)。でも努力家です。たくさん走ってくれるんで助かります。
ーでは、宮本選手の良さは?
宮本:(耳に手を当て)しっかり聞いてるよ(笑)
岩井:年齢関係なく、すぐ仲良くなりますね。コミュニケーション能力が高いです。GKから見ていて、シュートが上手いです。
藤崎:今年はチームでSNSに力を入れていて、その中心になってくれています。行動力があって、考えていることをパッと実現できる人やなあって。アイデアもいろいろ出してくれるし、中心になって上も下も関係なく引っ張ってくれるところがすごいなあと思います。プレー面は足が速いので、スピードをいかして、前に抜け出したりが特徴だなと思います。
ー宮本選手はSNS担当をされてるとのことですが、どういったきっかけだったのでしょうか?
宮本:急に、なにも予兆なく「SNS係、樹奈」って言われて(笑)今アンクラスで3年目なんですけれど、コロナ禍もあってそんなにスポンサーの方やサポーターの方と直接関わることがなかったんです。でもSNSで活発に活動することで、自分のSNSに絡んでくれる人が増えて、フォローしてくださって。
そこからアンクラスの情報とかに飛んでくれたりとか、ソシオ(今年から始まった、1口1,000円のFANソシオ)も協力してくれる人が多くて、試合も観に来てくれる人もだんだん増えてきています。応援されてるんだなあって、しっかり感じられますね。
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