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福岡からユベントス移籍の再来…ペッキアがセリエA昇格クラブ監督辞任

ファビオ・ペッキア監督 写真:Getty Images

 アビスパ福岡元指揮官のファビオ・ペッキア氏はクレモネーゼをセリエA(イタリア1部)昇格に導いていたが、2021/22シーズン限りでクレモネーゼ監督を退任することが決まった。

 現在48歳のペッキア氏は昨年1月にクレモネーゼの監督に就任すると、2020/21シーズンの後半戦で9勝6分6敗と、セリエB(イタリア2部)残留争いに巻き込まれていたチームの立て直しに成功。今季はレッチェやピサなどとし烈なセリエA昇格争いを展開すると、20勝9分9敗、勝ち点67を獲得。セリエA自動昇格圏内の2位でシーズンを終えていた。

 しかし、クレモネーゼは今月21日にペッキア監督の退任を公式発表。同監督は「我々一人一人の人生の中で、徹底的に自分自身に耳を傾け、決断する瞬間がある。その決断を下したとしても実行に移すのは難しく、予想外に思えるかもしれない」

 「私はクレモネーゼを去ることを決意し、穏やかさと感謝の気持ちを持って実行する。まず最初に、セリエAまで上り詰めたこの素晴らしいプロフェッショナルな経験に終止符を打ちたいという私の気持ちを、嫌々ながらも受け入れてくれたアルヴェディ会長に感謝している」

 「2020年1月17日にペスカーラで始まり、2022年5月6日にコモで終わった映画のように、私の心に刻み込まれたイメージを皆さんと分かち合いたい。我々は決意と忍耐をもって走り、(セリエA昇格という目標を)追いかけた。昇格にむけての戦いの緊張からセリエA昇格の喜びへと変わっていった。サッカーの夢が叶った時の充実感、エキサイティングな1年半の激しさ、そして自分自身の持っている全てのものを出し切ったという自覚が、クレモネーゼのベンチを去るという決断を後押しした」とクラブ公式サイトを通じてサポーターやクラブ関係者にメッセージを送っている。

 ペッキア氏は2019年からアビスパ福岡を率いていたが、家族の事情によりシーズン途中で監督を辞任。イタリアへ帰国すると、6月にユベントスU23監督に就任している。今回のクレモネーゼ監督電撃退任についても自らクラブ会長に退任を申し出ただけに、すでに他クラブからオファーが届いているかもしれない。