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「佐野海舟みたい」京都ユン・ソンジュンを日本代表OB絶賛!日本帰化で韓国から「裏切り者」

佐野海舟 写真:アフロスポーツ

 京都サンガ所属の元U18韓国代表MFユン・ソンジュンは、日本国籍取得・帰化を決断。韓国で批判を浴びるなか、将来的な日本代表入りを目指すが、その背後には日本サッカー協会(JFA)の執拗なアプローチと、18歳の若者が韓国代表活動で直面した「10日間の確信」があった。そして今、セレッソ大阪・日本代表OBがその才能にお墨付きを与えている。

 ユン・ソンジュンはJ1百年構想リーグで1試合平均タックル数「3.2回」(第8節終了時点)というリーグトップの数値を叩き出している。高卒ボランチがJ1の舞台でこれほどの対人守備強度を示す例は、近年のJリーグでも極めて稀だ。

 その数字が日本サッカー界に与えたインパクトは小さくない。公式YouTubeチャンネル「柿谷曜一朗ドリームプロジェクト」では5日、C大阪・日本代表OBの柿谷曜一朗氏と清武弘嗣氏の対談動画が公開。話題が「今注目すべきJリーガー」に及ぶと、柿谷はためらわずユン・ソンジュンの名前を口にした。

 「パク・チソンみたいになりたいと、以前本人が言っていたような気がする。やばいね。佐野海舟みたいな感じのボランチ。10代高卒でJ1でプレーするって、今はなかなかない」

 佐野海舟といえば、マインツの一員としてでブンデスリーガの舞台で活躍している日本代表の主力ボランチ。川﨑颯太が2025年夏に京都からマインツへ移籍し、そのポジションを引き継ぐ形でブレイクしたユン・ソンジュンを、日本代表の中心選手と同列に並べたのである。柿谷の発言は単なる賛辞ではなく、業界内での評価を「可視化」したものである。

 JFAが動いたのも、この文脈と無関係ではない。MF遠藤航(リバプール)、MF佐野海舟(マインツ)、MF藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)、MF守田英正(スポルティングCP)、MF田中碧(リーズ・ユナイテッド)。森保ジャパンが重宝する守備的MFの系譜に、ユン・ソンジュンを「第2の遠藤航」として加える青写真をJFAは描いた。京都を通じて本人に打診。その動きが帰化決断の大きな引き金になったとみられる。

 むろん、本人の内側でも変化は起きていた。2025年4月、初めて参加したU18韓国代表トレーニングで、彼は決定的な違和感を覚えた。大阪生まれで日本国内の学校に通い続けた彼は、韓国語が十分に話せず、「コミュニケーションに苦労した」と振り返っている。それだけではない。京都の下部組織で体に染み込ませた「相手ラインとの間でボールを受け、素早くはたくプレースタイル」と、韓国スタイルの乖離は埋めがたかった。「スペースに入ってもパスが来ない」。たった10日間で彼が得た確信は、「自分のサッカーには日本の方が合っている」という一点だった。

 韓国国内には「裏切り者」という声も根強い。だが、関係者は韓国『スポーツ朝鮮』の取材に対し、感情論を一蹴した。「”裏切り者”という批判は間違いだ」「過去を悔やむより新たなMFの発掘と育成に力を注ぐべきだ」。これは批判ではなく、韓国サッカーの構造的な問題提起だ。2011年アジアカップ決勝で決勝ゴールを決めた京都OBの李忠成氏も「自分と同じ道を歩む後輩がいることは嬉しい」と歓迎した。

 来月4日の19歳の誕生日を経て、帰化手続きは本格化する見通し。ロサンゼルス五輪のU23日本代表入りも視野に入れているという。JFAが「才能ある在日コリアンの帰化」という極めてセンシティブな案件に関与してまでも、将来の日本代表候補として高く評価しただけに、Jリーグ屈指の有望株であることは間違いない。