
11月9日に国立競技場で開催の明治安田J1リーグ第36節・町田ゼルビア対FC東京では、試合前にスペシャルライブが実施されたが、その際の町田ゴール裏でチャントが歌われたことが話題に。サポーター団体が謝罪する事態に発展している。
『エイベックス・マッチデー』として開催された町田のホームゲームでは、試合前選手ウォーミングアップ終了後にガールズグループ「Girls²×Gorie」によるスペシャルライブが実施。メインスタンドのピッチサイドで「桃色片想いfeat. Gorie」「PECORI NIGHT」の2曲が披露された。
スペシャルライブが行われるなか、ホームゴール裏に陣取る一部の町田サポーターはチャントを熱唱。その時の様子がネット上で拡散されると、Girls²の生歌を楽しみにしていた来場者もいるだけに、チャントを歌うタイミングが不適切との意見が挙がっていた。
この騒動を受けて、『FC町田ゼルビア大旗隊』の代表は11日に声明を発表。「クラブが企画したイベントの進行中に応援チャントが重なった際、 私の判断で旗を振り始めたことにより、 数名の大旗隊メンバーも私に呼応する形で旗を振ってしまいました」と背景を説明するとともに、「その結果、イベントにご出演いただいた皆さま、 スポンサーの皆さま、ならびにクラブ関係者の皆さま、 イベントを楽しみにされていた皆さまにご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。同団体のあり方や自身の責任について、こう綴っている。
「本来、大旗隊はクラブと一体となってスタジアムを盛り上げ、サポーターの皆さまと共にチームを後押しする立場にあります。しかしながら、 今回は私の軽率な判断により、 クラブの意向やイベント演出を妨げる結果となってしまいました。大旗を振った行為の全ての責任は代表である私にございます。応援団体の皆さまと同様に、私たち大旗隊も選手を全力で後押ししたいという思いに変わりはありません」
「今後は、クラブや応援団体の皆さま、そしてサポーターの皆さまとより良い関係を築きながら、同じ方向を向いてチームを支え、共に戦っていけるよう努めてまいります。改めまして、 関係者の皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、再発防止とより良い応援環境づくりに尽力してまいります」
今回の出来事は、スタジアムという空間が単なる「応援の場」にとどまらず、クラブ・スポンサー・ファン・選手が共有する「公共の場」であることを改めて示した。応援団体の熱意はクラブにとって欠かせない力である一方、その情熱が他者の楽しみ方やクラブの意図と衝突したとき、どのように折り合いをつけるかが今後の課題となりそうだ。
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