Jリーグ 大宮アルディージャ

RB大宮も導入…ダイナミックプライシング制チケット価格高騰巡り議論再燃か

RB大宮アルディージャ 写真:Getty Images

 RB大宮アルディージャは11月1日、2026年の秋春制シーズン移行に伴う一部サービスの変更を公式発表。ホームゲームを対象に、価格変動制「ダイナミックプライシング」(DP制)によるチケット販売を実施することも決まったが、DP制そのものへの反対意見がより一層強まりそうだ。

 クラブの発表によると、2026年の明治安田Jリーグ百年構想リーグからDP制を導入。ファンクラブ会員価格や車椅子席はDP制の対象外であるが、公式サイトでは「クラブのさらなる発展・成長のために、シートレイアウト・席種やチケット価格のほか、ファンクラブやシーズンチケットについても、皆さまにこれまで以上により良い観戦体験をご提供できるよう、大きく変更することとなりました」と、DP制導入など一部サービス変更の理由が記載されている。

 また、大宮は「ホームバックSA自由」と「ホームサポーターゾーン2階(Wエリア)」の2席種に関して、2026年以降は指定席に変更。「スタンド内における過剰な席取り行為をはじめとする座席の不適正利用に対して、毎ホームゲーム後に実施している来場者向けアンケート調査において、座席の適正利用に対する早急な改善を望むご意見を多数頂戴しております」と過剰な席取り行為が問題になっている現状を説明した上で、「これらの問題の解消のため、指定席エリアを拡張することで、一人でも多くの皆さまにRB大宮アルディージャのホームゲームをより快適にお楽しみいただけるよう努めてまいります」としている。

 DP制によるチケット販売を巡っては、2020年の新型コロナ感染拡大以降、福岡や北海道コンサドーレ札幌など日本国内の複数クラブで導入されたが、ファン・サポーターからは「値段が高い」などの声が挙がるなど、DP制に対する反対意見は根深い。

 また、一部試合での高額な価格設定が話題に。2023シーズンのJ1最終節・札幌対浦和では、浦和在籍歴のある小野伸二氏の引退試合ということもあり、アウェイエリアで1席あたり8000円以上(大人1名)に。異常とも言えるチケットの値段が浦和サポーターからの反発を招いていた。

 2025年以降も京都サンガがホームゲームの一部試合でDP制によるチケット販売を試験導入。名古屋グランパスはJ1最終節のアビスパ福岡戦を対象に、「座席単位」でのDP制によるチケット販売を実施するが、過度とも言える価格上昇がサポーターからの反発を買っているだけに、DP制を巡る議論は再燃するだろう。