スペイン代表 EURO

EURO決勝、スペインの新たな黄金時代の幕開け

コール・パーマー 写真:Getty Images

イングランドが同点弾、お互いに決勝点を狙う緊迫した展開

73分、イングランドはカウンター攻撃から。右サイドのFWブカヨ・サカ(アーセナル)が入れたボールを中央でベリンガムが落とす。FWコール・パーマー(チェルシー)がミドルレンジから左足で狙いすましたシュートは、低い弾道でGKが触れずゴール左に吸い込まれる。鮮やかなシュートで同点とした(1-1)。

追いついたイングランドが引いたことで試合はやや停滞し、両チームが決勝弾を狙う緊迫した展開に。82分には、イングランド中盤でボールを奪ったスペインがショートカウンターからビッグチャンスをむかえる。ウィリアムズが落としたボールに走り込んだヤマルが左足で巻いたシュートはGKがセーブした。


ミケル・オヤルサバル 写真:Getty Images

ダイレクトプレーでスペインが勝ち越し

86分、スペイン。ファビアンからオルモと前方にボールを運ぶと縦パスを受けたFWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)がダイレクトで左サイドに散らす。そのボールをDFマルク・ククレジャ(チェルシー)がダイレクトで低い弾道のアーリークロスを入れるとオヤルサバルが右足ワンタッチで合わてゴールに突き刺し、スペインが勝ち越した(2-1)。

アディショナルタイムへの突入が刻一刻と近づくなか、ゴール正面のイングランドFWオリー・ワトキンス(アストン・ビラ)がフリーでターンしながらボールを受けるも痛恨のコントロールミス。

その直後の90分には、イングランドの左コーナーキック(CK)をパーマーがクロスするとライスがヘディング。GKが跳ね返し、セカンドボールにグエイが頭で反応。しかしオルモがゴールライン上でヘディングでクリアし、再びライスが頭で合わせるもクロスバーの上に外れる。

イングランドが追いつくチャンスを逃すと、間もなく試合は終了した。


アルバロ・モラタ(左)フェリペ6世(中)アレクサンデル・チェフェリン(右)写真:Getty Images

スペインに舞った黄金の紙吹雪

スペイン国王フェリペ6世は次女のソフィア王女とともに出席。国王からキャプテンのモラタにカップが手渡されると、花火が打ち上がるとともに黄金の紙吹雪が舞った。それは、スペインの新たな黄金時代の幕開けを印象づけるものだった。

紙吹雪は演出だが、スペインは今大会7戦全勝で、そのすべての試合内容で相手を上回っていた。先制点を許したのはラウンド16で4-1と大勝したジョージア戦(7月1日)の1試合のみだった。

スペインのルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、選手たちに担がれると、3回宙を舞った。この日、スペイン各地では夜遅くまでお祝いが続いた。

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名前Takuya Nagata
趣味:世界探訪、社会開発、モノづくり
好きなチーム:空想のチームや新種のスポーツが頭の中を駆け巡る。世界初のコンペティティブな混合フットボールPropulsive Football(PROBALL)を発表。

若干14歳で監督デビュー。ブラジルCFZ do Rioに留学し、日本有数のクラブの一員として欧州遠征。イングランドの大学の選手兼監督やスペインクラブのコーチ等を歴任。アカデミックな本から小説まで執筆するサッカー作家。必殺技は“捨て身”のカニばさみタックルで、ついたあだ名が「ナガタックル」。2010年W杯に向けて前線からのプレスを完成させようとしていた日本代表に対して「守備を厚くすべき」と論陣を張る。南アでフタを開けると岡田ジャパンは本職がMFの本田圭佑をワントップにすげて守りを固める戦術の大転換でベスト16に進出し、予言が的中。

宇宙カルチャー&エンターテインメント『The Space-Timer 0』、アートナレッジハブ『The Minimalist』等を企画。ラグビーもプレーし広くフットボールを比較研究。

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