8月25日~26日にかけて行われた、2023明治安田生命J1リーグの第25節。首位の横浜F・マリノスがまさかの大量失点で敗れる中、追いかけるヴィッセル神戸が最終盤のゴールで勝ち点1をもぎ取るなど、白熱した好ゲームの多い1節となった。
ここでは、そんなJ1第25節で活躍した選手たちを、ベストイレブン形式で紹介していく。
GK:早川友基(鹿島アントラーズ)
前第24節(対サガン鳥栖2-1)からの2連勝を飾った第25節の鹿島アントラーズ(対アルビレックス新潟2-0)。前半から2ゴールを挙げる狙い通りの試合運びだったと言えよう。しかし、後半には新潟の決定機も複数作られ一方的なゲームとはならなかった。そんな相手の好機にことごとく立ちはだかったのが鹿島のGK早川友基だ。新潟のMF三戸舜介が放った突破からのシュートやフリーで打たれたFW小見洋太のシュートなど、いずれも至近距離から撃ち込まれたボールに全身で反応。ゴールを割らせず完封勝利に貢献した。
DF:犬飼智也(柏レイソル)
夏に新しく浦和レッズから期限付きで柏レイソルへ加わったDF犬飼智也。第22節の京都サンガ戦(1-0)以降は全試合に出場。ここまで勝ち星は1つしかないが4戦負けなしと、下位に沈み苦しむ柏を救う役割を果たしている。第25節のサンフレッチェ広島戦(0-0)においても、そのベテランらしい頼もしさは変わらず、ピンチになれば身体を投げ出して阻むシーンを何度も見せていた。チームとして得点力不足という課題は消えていないが、犬飼の加入で間違いなく守備の安定感が出てきた柏。残留争いから抜け出すために、1つずつでも勝ち点を積んでいかなければならない現状を考えれば、次節以降も犬飼を中心とした守備陣の奮起が不可欠になることは間違いない。
DF:岩波拓也(浦和レッズ)
8月22日にACL(AFCチャンピオンズリーグ)プレーオフを戦い、中2日で第25節に臨んだ浦和レッズ(対湘南ベルマーレ1-0)。ここまで守備の中核を担ってきたDFマリウス・ホイブラーテンが警告累積により今節は出場停止となり、代わって今季初のスタメン出場を果たしたDF岩波拓也が存在感を示した。無失点で終えた守備での安定感はもちろん、高精度なフィードでチャンスメイクにも貢献。定位置獲得に向けてアピールにつながる活躍を果たした。
DF:林幸多郎(横浜FC)
首位横浜F・マリノスとの横浜ダービーに臨んだ第25節の横浜FC。残留争いに光明を見出したい横浜FCが4-1と快勝を収め、自信を取り戻す試合になったことだろう。先制される難しい展開の中で、圧巻の同点ゴールを挙げる活躍を果たしたのがDF林幸太郎だ。コーナーキックのこぼれ球をダイレクトで合わせると、ボールは吸い込まれるようにゴールへ。技術の高さが窺えるミドル弾で、チームの反撃ムードを作り上げた。
MF:山口蛍(ヴィッセル神戸)
首位横浜F・マリノスを追うヴィッセル神戸は、第25節でFC東京と対戦。ミスで先制されると、以降もPK献上、アディショナルタイムに勝ち越しを許すなど、苦難の続いたゲームとなったが最後の最後にMF山口蛍の劇的なボレーシュートで勝ち点1を手にすることに成功した(2-2)。1点先行されている中で迎えた最終盤のチャンスで、落ち際を見極めて右足を振り抜いたボレーはサイドネットへ。山口の冷静さと技術の高さが窺えるゴールで、首位との勝ち点差を縮めることに成功した。
MF:樋口雄太(鹿島アントラーズ)
ここまでリーグトップのアシスト数を誇る鹿島アントラーズのMF樋口雄太。第25節のアルビレックス新潟戦(2-0)でも安定した展開力を披露し、強烈なミドルシュートも放つなど決定機につながるプレーを見せた。残念ながら直接ゴールにこそ繋がらずアシスト数を増やすことはできなかったものの、自陣の深い位置で冷静な守備対応を見せるなど攻守両面で躍動。チームの2連勝と無失点勝利に大きく貢献した。
MF:上門知樹(セレッソ大阪)
名古屋グランパスとの上位対決に臨んだ第25節のセレッソ大阪。ゲーム序盤から互いに1点を取り合う展開となったが、C大阪が3-1で名古屋を下し勝ち点3を手にしている。この白熱した試合の中で、先制点も含めて2ゴールを挙げる活躍を見せたのがC大阪のMF上門知樹だ。先制の場面では、FWレオ・セアラがサイドに流れて抜けた中央に位置取り、クロスに反応してゴールをマークした。勝ち越し点となる2ゴール目も、見事な反転から地を這うようなミドルシュートで名古屋の守護神GKランゲラックの牙城を崩して見せた。
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