実に6季ぶりにJ1リーグの舞台を戦う2023シーズンのアルビレックス新潟。開幕からは4戦負けなし(2勝2分)と好スタートを切ったが、4月、5月に連敗が続き、現在は14位に低迷している。
6月にはここまで新潟を牽引してきた司令塔、MF伊藤涼太郎がベルギーのシント=トロイデンへ。高いパスセンス、シュートスキル、前への意識でゲームを創ってきた主軸の移籍で、戦力低下が懸念されることも事実だろう。しかしその後は、パリ五輪世代のMF三戸舜介が推進力や展開力を発揮。ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島など上位を走るクラブを苦しめる戦いぶりを見せている。
そんな新潟には、エース級の能力を持ちながら、負傷の影響でシーズン前半戦思うように出場機会を得られなかった選手が複数いる。後半戦はベストメンバーが揃うことを心待ちにするサポーターも多いであろう中、負傷からの完全復活が待たれる新潟の選手たちを3名紹介していく。
MF高木善朗
昨2022シーズン秋に右膝前十字靭帯損傷という怪我を負ったMF高木善朗。それでも同シーズンMF伊藤涼太郎と同じゴール数(9)をマークしていたことを踏まえれば、新潟にとっていかに大きい存在かをうかがい知ることができる。
今季に入り、4月23日のJ1第9節鹿島アントラーズ戦でようやくリーグ戦復帰を果たしたが、まだ本来の姿を見せられているとは言えない。そんな中、追い打ちをかけるように6月24日のJ1第18節の柏レイソル戦で再び負傷。クラブからは全治まで3週間という発表がなされている。
サイドに出ては巧みなドリブルと正確なクロスを、中央では決定的なパスやコースを突いたシュートをそれぞれ見せられる高木。また、そのキック精度の高さはセットプレーの場面でも新潟にとって大きな武器になることは、過去のシーズンで証明されている。
なにより味方を使い自らも使われることに長けた高木の復活が叶えば、湧き出るような新潟の攻撃にとって間違いなくプラス。立て続けの負傷による試合勘の戻りが気がかりではあるが、残留争いに巻き込まれないためにも、そして1つでも上の順を狙うためにも1日も早いエースの帰還が待ち望まれる。
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