5月24日のJリーグYBCルヴァンカップ(ルヴァン杯)にて、アルビレックス新潟に2-1で勝利し、グループリーグ突破へと大きく近づいたアビスパ福岡。
開始早々に失点を許すも後半の2得点で逆転勝利を挙げた一戦から一夜明け、MF紺野和也、DF小田逸稀、長谷部茂利監督の3人がオンライン取材に応じた。
「笑顔にすることができて本当に良かった」
MF紺野和也
新潟戦では後半開始から出場。高精度のクロスにポスト直撃のミドルシュートを放つなど、試合の流れを変えた紺野和也。今季FC東京から加わり、早くも観る者を魅了している。
ールヴァン杯、アルビレックス新潟戦は後半開始から出場しました。どのようなことを考えて試合に入りましたか?
紺野:前半はチームとして上手くいかない時間帯が多くて、なかなかチャンスを作れませんでした。後半どこかしらのタイミングで出るだろうと思っていたので、「勢いをつけよう」とか「逆転しよう」という気持ちで試合に入りました。
ー特に意識していた部分を教えてください。
紺野:前半は相手にボールを持たれて攻撃回数が少なかったので、自分のところでタメを作り攻撃回数を増やすこと。それから、相手(新潟)はポゼッションが上手いチームだったので、守備のところでスイッチを入れて奪う回数を増やしたいなと思い、そこを意識しながら入りました。
ー後半は前線からのプレスなど、アビスパ福岡のやりたいことが数多く出ていたように思いますが。
紺野:そうですね、後半はメンバーも変わってフレッシュな選手が入り、前半よりプレスに行けるようになりました。そこから奪ってショートカウンターだったり、後半は自分たちがボールを持つ時間というのも前半から比べたらかなり増えたので、そういう意味では途中から入って流れを変えることができたかなと思います。
ー新潟のスタジアムの雰囲気は凄いものがありますが、あの中でプレーするのはいかがでしたか?
紺野:リーグ戦のとき(第8節:試合終盤に3失点して2-3の逆転負け)、特に後半は相手がイケイケムードになっていて応援もすごかったですし、そこでちょっと圧倒されてしまった部分もありました。昨日の試合では、チーム全員でリーグ戦の借りを返そうと臨みましたし、相手の応援の凄さは分かっていたので、あまり気にせずプレーできました。
ー数では負けていましたが、平日のナイトゲームにも関わらずアビスパのサポーターも来てくれていましたね。
紺野:本当に感謝しています。平日のナイターでアウェイに来てくれるのは本当にありがたいことなので、勝って笑顔にすることができて本当に良かったなと思います。
ー今季はアウェイで未勝利が続いていました。昨日の勝利が1つのきっかけになるのではないでしょうか。
紺野:そうですね、アウェイで勝てていないというのは選手も意識していましたし、まず1つ壁を越えられたなというのはあります。リーグ戦でもっと上に行くためには、アウェイでの勝ち点が絶対に必要になってくるので、ホームとアウェイ両方でしっかり勝ち点を積み重ねられるように、またいい準備をしてやっていくしかないかなと思います。
ールヴァン杯では次戦(6月18日:柏レイソル戦)、引き分け以上でグループリーグ突破となります。何か特別な意識はありますか?
紺野:引き分け以上とかいうのは気にせず、しっかり勝ちにいくのが大事だと思いますし、勝てば文句なしで首位突破できます。引き分けとか得失点とかは気にせず、勝ちにいくことだけを考えてやるべきだなと思っています。
ー次節は中3日でJ1第15節:横浜F・マリノス戦があります。マリノスにはどのようなイメージを抱いていますか?
紺野:特に攻撃のクオリティがすごく高いので、しっかり守備から入ることが一番大事で、そこからどう良い攻撃に繋げていくかがカギになってくるかなと思います。あとは(ディフェンス)ラインが少し高いなというイメージがあるので、自分たちの前線の選手が裏を狙っていくところもイメージしています。
ー今季、リーグ戦でもルヴァン杯でも、中位以下のチームには互角以上で戦えています。ただ、上位チームには互角で戦えている時間もあるけれど最終的に勝てていません。アビスパが次のステップに行くために欠かせない部分ですが、壁を乗り越えるにはどのようなことが必要でしょうか。
紺野:(リーグ戦の)広島戦も新潟戦もそうでしたけれど、前半45分は良い戦いができています。その時間を1分でも、少しずつ伸ばしていくということが、これからアビスパが強くなりもっと上位にいくために必要なことだと思っています。自分たちができる100%のことを、毎試合毎試合全力で戦って、粘り強くやり続けることで良い時間帯が少しずつ増えていくと考えています。我慢する時間帯が多いこともありますが、そこで焦らず、やるべきことをやり続けるのが1番良いのかなと思います。
ーシュートがクロスバーやポストに弾かれるシーンが多くあります。その事象はどのように捉えていますか?
紺野:それは自分でも感じています。ボール1個分(の差)というところは多少運もあるかもしれないんですけど、狙いすぎず「しっかり枠内に入れる」ということも大事かなと思います。そこは上手くちょうど良いところに打てるように練習からやったり、キーパーの特徴というのを捉えたりしながら、隅を狙いすぎずに、でも良いコースにというのはやっていかないといけないと考えています。
ー次節の相手、横浜F・マリノスには大学時代の先輩でもあるDF永戸勝也選手がいます。ポジション的に対峙することが多くなると思いますが、対処法と、大学時代の思い出を教えてください。
紺野:大学の思い出としては、よくご飯とかに連れて行ってもらいました。卒業してプロになってからもちょこちょこ連絡を取り合ったりとか、オフにご飯や買い物に連れて行ってもらったりしてくれる優しい先輩で本当に良い人です。私服のズボンなどを買ってもらいました。ピッチの中でいうと、特に攻撃面に特徴がありますし、左足のキックの質がかなり高いので、そこは警戒しないといけません。昨年もマッチアップしていて、ドリブルのところでは勝てるという印象があるので、そこはどんどん仕掛けて、勝也くんが嫌がるプレーをしていきたいなと思います。
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