Jリーグ ガイナーレ鳥取

J3鳥取サポ団体の“ヤジ罵声禁止”声明に賛否「若手のメンタル弱い」と指摘も

ガイナーレ鳥取のサポーター 写真:Getty Images

 明治安田生命J3リーグ・ガイナーレ鳥取のサポーター団体『Asas de Pássaro』は今月26日、公式ツイッターアカウントを通じて声明を発表。スタジアム内での野次や罵声を禁止したことや、鳥取所属選手との会話内容に注目が集まっている。

 鳥取は今季J3開幕戦から2連勝も、先月19日の第3節愛媛FC戦で今季初黒星。その後はリーグ戦4試合つづけて引き分けと足踏み状態が続いており、7試合を終えて首位のAC長野パルセイロから勝ち点4差の9位に甘んじている。

 そんな中、『Asas de Pássaro』は「重要/コールリーダーより」と題して、スタジアムで観戦されている方(主にゴール裏)にむけて「ヤジ・罵声禁止です。選手の為にならない行為は辞めましょう」とアナウンス。ヤジ・罵声禁止に至るまでの過程を以下のように説明している。

 「先日サポーターの方より、『某選手がサポーターからの罵声に心を痛めている』というお話を聞きました。そして今日、実際にその選手とお話させて頂きました」

 「その選手から『試合後のスタンドからの声で若い選手がショックを受けている、もっと前向きな言葉で選手と一体感を持って戦って欲しい。』とお話してもらいました。具体的には『勝つ気あっるのか』『やる気ないのか』という言葉を耳にして選手達が気分を害しています」

 「もちろん、選手達もここまでホームで勝てていない現状や、最後の最後で引き分けてしまっているという事に関してはしっかりと理解しています。その上で、試合に勝つ気が無い訳ないし、やる気が無い訳ありません。また、試合中のヤジについても、その活力を自分たちのチーム、選手への声援に変えて欲しい。という話ももらいました」

 「今シーズンのホーム開幕戦、僕は無駄なヤジを、かっこ悪いし治安が悪いからできるだけ辞めよう、という話をしました。その時は完全に僕個人の考え方でしたが、選手からもそういった声が上がるようになった以上、もう看過する事が出来ません。今週末の試合より、無駄なヤジ、選手・審判・スタジアムでサッカーに関わる全ての人への罵声を禁止にします」

 「ヌルいと言われても構いません。選手の為にならない『熱さ』はガイナーレ鳥取サポーターには不要です。誰もが楽しめる空間、選手が前向きにプレーできる空間、そんなスタジアムを創っていきたいと思います。御協力お願いします」

 この声明は瞬く間に拡散されると、「本当にその通り」、「選手はサポの声援で頑張っていますよね」、「不必要にキツい声が選手の足を引っ張る事はあるし、熱さが暴走して誹謗中傷レベルになるのはダメ」、「選手のためにならない熱さなどマイナスでしかない」と賛同意見が殺到。「少しでも良くなるとゴール裏に行きやすくなると思う」というコメントも寄せられている。

 ただ一方で「個人の判断に委ねるべき」、「本気で上を目指してるなら鼓舞する以外に強く言う時があるのは大事」とヤジ、罵声禁止というルールに対する慎重論も。「その若手選手メンタル弱すぎ」、「プロとしての意識が低い」と、鳥取所属選手に対する厳しい声も飛んでいる。