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全北移籍・天野純への批判から一転…蔚山監督の言い訳を韓国紙嘲笑

天野純 写真:Getty Images

 横浜F・マリノスから全北現代へ期限付き移籍した元日本代表MF天野純(31)は、今月25日の韓国1部リーグ開幕戦で古巣の蔚山現代と対戦する。ライバルクラブへの移籍を巡っては、蔚山現代のホン・ミョンボ監督が同選手を批判したことで話題を呼んでいた。そのホン・ミョンボ監督が全北現代とのダービーマッチを前に、天野純に対する批判の意図を説明している。

 天野純は昨年1月に横浜F・マリノスから蔚山現代へレンタル移籍。主力選手として蔚山現代をリーグ優勝に導いたが、昨年末に蔚山現代をレンタル移籍期間満了により退団すると、年明けに全北現代への加入が正式決定している。

 ホン・ミョンボ監督は先月11日に「彼はずいぶん前に蔚山現代に対して、可能ならば契約延長をしたいと相談した。本人もOKだと言ってくれたんだ」

 「シーズンが終わって日本に帰ったら、全北現代に移籍したんだ。天野純は『お金に興味がない』と言っていたが、結果として全北現代にカネのために移籍した。彼は嘘をついたんだ」と、同選手を口撃。

 これに対して、天野純本人は韓国メディアのインタビューを通じて「去年の夏から蔚山現代との契約について軽く話はしていましたし、蔚山現代に残ると言ったのは事実です。しかし蔚山現代は全北現代から僕に正式オファーが届いたことを聞いた後に、会談を設けたんです。蔚山現代は僕を全北現代に移籍させたくないから会談を申し込んだんです」と、逆に蔚山現代の態度を批判していた。

 するとホン・ミョンボ監督は今月21日の記者会見で天野純について聞かれると、「私からこれ以上言うことはない。ただ、彼の間違った振る舞いを指摘しただけだ」とコメント。韓国紙『韓国日報』は「ホン・ミョンボ監督は控えめな発言に終始した」と、強硬姿勢を見せなかった指揮官を揶揄している。

 一方、全北現代のキム・サンシク監督は「天野純は蔚山現代でいい選手だったが、全北現代でどれだけいいところを見せるか楽しみだ。(蔚山現代との間に抱える問題を)克服してくれるだろう」と、同選手への信頼を口にしている。