「1パーセントのひらめき」が天才の分かれ道
気になるのがエジソンの天才定義に含まれる「1パーセントのひらめき」である。実はこの名言に隠された別の意味として「1パーセントのひらめき(アイデア)があってこそ、99パーセントの努力が活かせる」というものがある(諸説あり)。
ケインの「1パーセントのひらめき」と言えるものとは一体なんだろうか?もちろん多様な意見があるであろう中、筆者は自分自身の売り込みの上手さ(アイデア)だと考える。売り込みといっても移籍マーケットに対してではない。また打算的なものでもない。純粋にクラブの仲間や関係者に対する表現を指す。
サッカーは、監督やチームメイト、関係者たちが、全員で闘うようなものだ。例えケインだけが「99パーセントの努力」で得たプレー技術があっても、チームとして仲間と良い関係性が構築できていなければ、おそらく試合中にも個々の良さは活きてこないだろう。
そういう面で、ケインは自身の得意としている技術を上手く引き出してくれる仲間との繋がりをつくる能力が非常に長けていると感じる。実際に、同クラブの韓国代表FWソン・フンミンとの歴史的最強コンビが生まれているのは、その良い例だ。
この自分自身の売り込みの上手さがケインの「1パーセントのひらめき」なのではないかと考える。
メッシやネイマール、エジソン流ではない天才も
ケインのように努力が大部分を占めているエジソン流の天才に対し、先天性のずば抜けた才能がある場合はどうだろうか。努力をする以前のスタート地点が、他の人々よりも遥かに高い位置にある天才ももちろん存在する。
アルゼンチン代表パリ・サンジェルマン(PSG)所属のFWリオネル・メッシ、そして同クラブのブラジル代表FWネイマールなどが、先天的な天才の例として一般的に耳にする選手と言えよう。
しかしながら、彼らも幼少期はまだまだ天才の卵の状態だった。彼らが果たして自分の才能にどのように気づき、どのように努力をしてその能力を活かせるかどうかは、周囲の環境が大きく影響してくる。
そう考えると、サッカークラブのユース・アカデミーの役割は、非常に重要だ。今後、数十年間でどのような天才たちが飛躍していくのか、楽しみである。
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