Jリーグ 横浜F・マリノス

神奈川ダービー制した横浜FM。ハイリスクなプレスが今後を左右する?

横浜F・マリノス GKオビ・パウエル・オビンナ 写真:Getty Images

2023シーズンの明治安田生命J1リーグが、2月17日に開幕。オープニングゲームは、川崎フロンターレと横浜F・マリノスが相見える神奈川ダービーとなった。

前半4分、横浜FMがハイプレスで川崎GKチョン・ソンリョンのパスミスを誘うと、FWエウベルのヘディングパスを受けたFW西村拓真がペナルティアーク付近からシュートを放ち、先制ゴールをゲット。同38分にもコーナーキックからエウベルが得点を挙げ、リードが2点に広がった。

後半は川崎の猛攻も。アディショナルタイムにDF佐々木旭のクロスに合わせたMF橘田健人が追撃のゴールを奪ったものの、横浜FMが逃げ切りに成功。最終スコア2-1で白星スタートを切っている。

横浜FMがいかにして川崎を苦しめたのか。また、同試合で見えた今後を左右するハイリスクなプレスとは。ここでは昨2022シーズンのJ1王者、横浜FMの守備を中心に解説する。


川崎フロンターレvs横浜F・マリノス、両軍の先発メンバー

川崎に自由なビルドアップを許さず

お馴染みの[4-2-1-3]の布陣で臨んだ横浜FMは、基本隊形[4-1-2-3]の川崎のMF陣をマンツーマン守備で捕捉。中盤の底を務めた橘田には西村が、MF脇坂泰斗とFW遠野大弥の2インサイドハーフには横浜FMの2ボランチ(MF喜田拓也とMF渡辺皓太)が密着し続けた。

これに加え、センターFWアンデルソン・ロペスが橘田へのパスコースを塞ぎながら川崎の2センターバックにプレスをかけ続けたほか、左ウイングFWエウベルも守備時に内側にポジションをとり、相手DFジェジエウによるボール運びを阻止。これらの守備で川崎のビルドアップを妨害し、キックオフ直後から主導権を握った。

エウベル(左)西村拓真(中)アンデルソン・ロペス(右)写真:Getty Images

前述の先制ゴールも、ロペスが橘田へのパスコースを塞ぎながらGKチョンにプレスをかけたことで生まれたもの。チョンが苦し紛れに放った右サイドへのパスをエウベルがヘディングでカットし、西村にボールを繋いでいる。

昨シーズンもリーグ優勝を争った川崎を相手に、狙い通りの守備からゴールを奪えたことは、横浜FMの面々にとって勝ち点3以上の収穫と言えそうだ。

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名前:今﨑新也
趣味:ピッツェリア巡り(ピッツァ・ナポレターナ大好き)
好きなチーム:イタリア代表
2015年に『サッカーキング』主催のフリーペーパー制作企画(短期講座)を受講。2016年10月以降はニュースサイト『theWORLD』での記事執筆、Jリーグの現地取材など、サッカーライターや編集者として実績を積む。少年時代に憧れた選手は、ドラガン・ストイコビッチと中田英寿。

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