4)冨安健洋が復帰できる見込み
ドイツ戦で逆転のきっかけとなった、後半開始からの3バックへの移行。このときに投入され安定した守備をみせたのが、冨安健洋だった。しかしこの試合で右太腿裏の違和感を覚え、試合終盤には座り込む場面も見られた。その影響でコスタリカ戦に向けた全体練習に参加できないまま、試合への出場も叶わず。チームも守備陣のミスから、痛恨の失点を喫した。だがスペイン戦に向けて、30日から全体練習へと復帰。DFラインならばどこでも安定した守備を見せ、両足から質の高いパスを供給できる冨安がW杯初のスタメン出場となれば、金星に向けた大きな1歩となる。
5)自力でグループリーグ突破を決められる
サッカーにおいて、集中力は非常に大切だ。他会場のことや何点差以上での勝利など、勝敗以外のことを考えなくてはならない状況は選手の集中力を奪い、目の前の試合を難しくする。しかし日本代表は、スペイン戦に勝利すれば、点差に関係なく確実にグループリーグ突破となる。もちろんスペイン戦自体が難しい試合ではあるのだが、試合に向けた準備から試合中まで、スペイン戦のことだけを考えればよい状況にあることはポジティブな要素だ。
スペイン戦に向けては、コスタリカ戦で右膝を痛めた遠藤航、ドイツ戦で左太もも裏を痛めた酒井宏樹が欠場となる見通しだ。主力を欠くことはマイナスだが、ポジティブに捉えれば新たな選手起用が見られる。たとえば所属クラブでのようなプレーを見せられていない鎌田大地をボランチで起用したり、その場合にはトップ下にスペインでの経験が豊富な久保建英を起用したりするなど、まだ見せていない手を繰り出すことが可能になる。また、両チームには昨年の東京五輪準決勝で戦ったU-24代表のメンバーも多く、このときスペインに0-1で敗れた日本にとってはリベンジマッチ。すべてをモチベーションに変え、ドイツ戦に続いて世界を驚かせることができるだろうか。
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