2022/23シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節が10月12日(日本時間)に行われ、ミランとチェルシーが対戦。
前半21分に、チェルシーのMFジョルジーニョがPKを成功させると、同34分にはMFメイソン・マウントのスルーパスを受けたFWピエール・エメリク・オーバメヤンがペナルティエリア内でシュートを放ち、追加点をゲット。同クラブが2-0でミランを下している。
今節の勝利により、グループEの首位に躍り出たチェルシー(勝ち点:7)。いかにしてミランの守備を掻い潜り、試合の主導権を手繰り寄せたのか。両軍のハイレベルな攻防を振り返りながら分析する。
ハイプレスでチェルシーに襲いかかったミラン
キックオフ直後から、基本布陣[3-4-2-1]のチェルシーに対しミランが[4-1-2-3]の守備隊形でハイプレスをかける展開に。
ミランは10月9日(日本時間)のユベントス戦と同じく、相手のパスワークのキーマンをマンツーマン守備で捕捉。右インサイドハーフのサンドロ・トナーリがチェルシーの2ボランチの一角ジョルジーニョを、左インサイドハーフのラデ・クルニッチが同じくボランチのマテオ・コバチッチを追跡した。
チェルシーの右センターバック、トレボ・チャロバーには左ウイングFWのラファエル・レオンが、左センターバックのカリドゥ・クリバリには右ウイングFWのブラヒム・ディアス、3バックの中央を務めたチアゴ・シウバにはセンターFWのオリビエ・ジルーがチェイシングする構えを見せ続ける。ミランの緻密なハイプレスにより、チェルシーの面々は自陣に釘付けになりかけた。
チェルシー陣営は自陣で無理にショートパスを繋がず、GKケパ・アリサバラガへのバックパスを多用。前半7分08秒にはこのスペイン人GKがクリバリからのパスを受け、右サイドへロングフィード。このボールに右ウイングバックのリース・ジェイムズがヘディングで反応し、同サイドからの速攻になりかけたほか、同7分36秒にもクリバリからジェイムズへのサイドチェンジのパスが繋がる。この直後にジェイムズとマウントが互いのパス交換で右サイドを攻略し、前者が最前線のオーバメヤンへロングパスを送った。ケパ、クリバリ、ジェイムズの好プレーによりミランのハイプレス攻略の糸口を掴んだチェルシーが、徐々に試合を掌握していく。この3人が、劣勢になりかけたチェルシーを救ったと言って差し支えないだろう。
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