ヴィッセル神戸は今月22日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝・全北現代戦で延長戦の末に1-3と敗北。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(38)ら主力選手がベンチ外だったことが波紋を呼ぶ中、米メディア『ESPN』が吉田孝行監督の起用法やクラブの方針をバッサリと切り捨てた。
ヴィッセル神戸は今季序盤からリーグ戦で黒星が先行。すでに2度の監督交代を行うなど混迷を極める中、J1リーグでは残り9試合の時点でJ2自動降格圏を脱している。
その中で迎えたACL決勝トーナメントでは、1回戦で横浜F・マリノス相手に3-2で勝利していた。しかし吉田孝行監督は、日本代表FW大迫勇也(32)やブラジル人DFマテウス・トゥーレル(23)ら横浜F・マリノス戦でスタメンだった7選手を全北現代戦で先発起用せず。横浜F・マリノス戦でベンチ入りしていたイニエスタに至っては、メンバー外としていた。
ACLという大舞台での大幅なターンオーバーには、日本国内のサッカーファンから「J1残留にむけて集中するためのターンオーバーだったのでは」という主旨の指摘が多く飛び交っている。
すると『ESPN』も「アンドレス・イニエスタ欠場のヴィッセル神戸が、AFCチャンピオンズリーグで全北現代に敗れ、再び不安定な状態になった」と見出しをうち、ヴィッセル神戸のACL敗退に関する特集記事を掲載。
「ACL敗退の要因をイニエスタの不在に求めるのは簡単だが、それは大きな間違いだ。現に彼は1年を通してコンディション不良に悩まされており、ヴィッセル神戸はイニエスタが1分もピッチに立つことなく、ACL本大会を終えている」
「体力的な問題、そして未公表の負傷が原因だったのかもしれない」とイニエスタの欠場に触れるとともに「吉田孝行監督の不可解な決断を疑問視しなければならない。これだけ重要な試合で先発メンバーを大幅に変更したことは大きな驚きだった」と指揮官の起用法を非難している。
さらに『ESPN』は「ヴィッセル神戸はACL敗退により、残留争いに全力を注ぐことができる。また天皇杯では準々決勝まで勝ち上がっており、タイトルを獲得する可能性がある」
「しかし、決して成功したシーズンとはいえない。クラブ史上初のアジア王者の称号を手にする可能性があったからだ。ヴィッセル神戸の一貫性のなさは、最も都合の悪い時に再び表面に現れている」と、ヴィッセル神戸がJ1残留のためにACL優勝を諦めたと主張している。
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