シント=トロイデンVV(STVV)に所属する元日本代表MF香川真司(33)が、マンチェスター・ユナイテッド移籍時の心境やアレックス・ファーガソン元監督の偉大さ、それに自身のキャリアの転換期について明かした。
同選手は2010年夏にセレッソ大阪からボルシア・ドルトムントへ完全移籍し、海外挑戦1年目からレギュラーに定着。ドルトムントでタイトルをリーグ連覇を果たすなど結果を残すと、2012年6月にマンチェスター・ユナイテッドへ完全移籍。2012/13シーズンにプレミアリーグのタイトルを獲得したが、アレックス・ファーガソン監督が2013年6月に勇退。デイビッド・モイーズ監督就任以降は出場機会を減らし、2014年8月にドルトムントへ復帰していた。
そんな香川真司はベルギー紙『ド・モルゲン』のインタビューに応じた際、マンチェスター・ユナイテッドでの経験について聞かれると「ファーガソンと1年間一緒に仕事ができたことは、とても光栄ですね。もっと長く一緒に仕事したかったんですけど、運命がそうさせたんでしょう。とても素晴らしい1年でしたよ」
「ファーガソン監督は本当に私を必要としてくれたんです。当時、そんな伝説的な人物と一緒に仕事をするなんて思ってもいませんでしたね。今となっては、彼の本当の姿がよく分かりましたよ」とファーガソン元監督からの指導が自身の財産になっていることを明かしている。
ただ、「マンチェスター・ユナイテッドでプレーしていた時がキャリアの絶頂期だったか」という質問に対しては「正直に言えば、マンチェスター・ユナイテッドでの1年目はそこまででしたね。タイトルこそ獲れましたけど、ロビン・ファン・ペルシがいましたからね。あのシーズン、彼は26ゴールも決めていました。ドルトムントで過ごした時ほどの自信はすでに無かったです」と告白。
「イングランドの地に慣れるのは簡単ではなかったですし、大丈夫かなと思うこともありました。(ドルトムントの時と)言語や戦い方、監督、それにまわりの環境が違いましたしね」と理由を語ると、「ファーガソン監督は1年目で退任してしまいましたけど、本当にクラブを去るとは思っていなかったです。僕をマンチェスターに連れてきてくれたのは、ファーガソンだったんですよ。少なくともあと1年は彼と一緒に仕事ができると思っていましたね」とファーガソン監督の存在がマンチェスター・ユナイテッド移籍を決断した理由であることを明かす。
そして「ファーガソンのマンチェスター・ユナイテッド退団がキャリアのターニングポイントになったか」という質問に対しては「ターニングポイントのひとつではあります。ただ、(ファーガソン監督が退団した後、)怪我が多かったですね。それまでは良くなっているという経験しかなかったですし、急に自信をなくしてしまったんです。自分を疑ったんです。精神的にきつかったですよ。でも、決して諦めなかったです」とコメント。モイーズ監督就任以降にコンディションが整わなかったことも自身のキャリアが後退した要因に挙げた。
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