VfLボーフムに所属する日本代表FW浅野拓磨(27)は、かつてアーセナルからのレンタル移籍によりハノーファーに所属していた。その浅野拓磨がハノーファーをわずか1年で退団した理由を当時のハノーファー幹部が明かしている。4日、ブンデスリーガ公式サイトが伝えた。
同選手は明治安田生命J1リーグのサンフレッチェ広島で頭角を現すと、2016年7月にプレミアリーグのアーセナルへ完全移籍。ただ、イギリス国内でプレーするのに必要な労働許可証が発行されなかったため、VfBシュツットガルトへ2年間レンタル移籍により在籍する。
そして2018年7月にハノーファーへレンタル移籍。2018/19シーズンは序盤からし烈なポジション争いで後れをとると、複数回の負傷離脱もありブンデスリーガでわずか9試合の先発出場にとどまったほか、2019年4月以降は全試合でベンチ外となった。
そんな浅野拓磨がシーズン終盤に出場機会を得られなかった理由について、当時ハノーファーのスポーツディレクターを務めていたホルスト・ヘルト氏は「あの時、もうアサノを使うことはできないという命令を上層部から受けたんだ。監督は経営陣からの明確な指示を受けたら、それに従わなければならない。たとえそれが少し変わったことであっても、一日の終わりにはその指示内容を尊重しなければならない」とコメントを残している。
また、ブンデスリーガ公式サイトでは浅野拓磨に関するアーセナルとハノーファーの取引内容について「2018/19シーズンは、クラブが一定の出場回数で選手を買い取る義務の発生を避けたため、ハノーファーの計算から外れた状態で終わった」と説明。買い取り義務の発生を避けるために、ハノーファーがシーズン終盤に同選手を起用しなかったと主張している。
なお、浅野拓磨はハノーファー退団後、アーセナルからセルビア1部の強豪パルチザンへ完全移籍。給与未払い等により昨年5月にパルチザンとの契約解除に踏み切ると、6月にVfLボーフムと3年契約を締結。先月24日のFIFAワールドカップ・カタール大会アジア最終予選のオーストラリア戦で先発出場。日本代表のW杯本大会出場権獲得に貢献すると、代表ウィーク明けのブンデスリーガ第28節・ホッフェンハイム戦で2ゴールをマークしている。
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