欧州の最強クラブチームが決まる戦いUEFAチャンピオンズリーグ(CL)。この大会の頂点を目指すのはどのビッグクラブにとっても困難な道のりだ。
欧州で毎シーズン最も高額な資金でチーム強化を図るパリ・サンジェルマン(PSG)でさえ、一度もCL優勝を味わっていない。ネイマール、キリアン・ムバッペ、アンヘル・ディ・マリアなどのスター選手を揃えて叶わず、2021年8月についにリオネル・メッシを獲得し、今2021/22シーズンこその優勝を目指す(現在ラウンド16でレアル・マドリードと対戦中、1stレグで勝利)。
どれほどのスター選手が何度挑戦してもなかなか実現しないCL優勝の夢。一方で、それほどの活躍をしなくても同タイトルを手にした選手もいる。ここでは、経験や出場回数を考慮するとCL優勝に至ったのが奇跡と言ってもいいサッカー選手6人を紹介する。
コスチーニャ(ポルト)
1997年から2001年にかけてモナコ(フランス)でプレーしたポルトガル人MFコスチーニャ(2010年に引退)。2001年にジョゼ・モウリーニョ監督率いるポルト(ポルトガル)へ移籍し、2003/04シーズンにCL優勝を果たしている。しかし、その後パフォーマンスが落ち、少しずつサポーターの記憶から消えることとなった。
2005年にディナモ・モスクワ(ロシア)に加入。同シーズン前半にクラブの期待に応えられず、シーズン後半はベンチにすら入らない日々。わずか1シーズンでロシアを離れ、アトレティコ・マドリード(スペイン)で挽回の機会を掴もうとするが、そこでもスタメン出場はほとんどなかった。
コスチーニャに与えられたラストチャンスはアタランタ(イタリア)に加入した際となる。ところが、2007/08シーズン開幕パルマ戦でセリエAデビューを果たすも、同クラブで過ごした3年間で出場機会はその1試合のみだった。
オレゲール・プレサス(バルセロナ)
2002年にバルセロナの下部組織からトップチームに昇格したスペイン人DFオレゲール・プレサス。当時はレジェンドDFカルレス・プジョルの後継者として期待されていたが、その活躍はプジョルの影にも及ばなかった。
2005/06シーズンのCL決勝アーセナル戦にスタメン出場したオレゲール。ライバルFWのフレドリック・ユングベリに圧倒され71分にピッチを離れた時は0-1でバルセロナが劣勢。しかし76分と81分にゴールを挙げバルセロナが2-1で逆転勝利し、結果的にオレゲールもタイトルを手にした。
その後オレゲールは2008年にアヤックス(オランダ)へ移籍。1年目にはスタメンとして多くの試合に出場するも、2009年1月からピッチに立つ機会が急激に減り、31歳の若さで引退を決断した。
ライアン・バートランド(チェルシー)
2021年7月にレスター・シティ(イングランド)に加入したイングランド人DFライアン・バートランドは、現在出場機会がほとんどない。しかし考え難くも、チェルシーに所属していた2011/12シーズンにCLのタイトルを手にしている。
2012年5月19日、チェルシーはバイエルン・ミュンヘンとのCL決勝戦を迎えた。当時チェルシーの指揮官だったロベルト・ディ・マッテオ監督は大一番でバートランドにCL初出場の機会を与え、本来のポジションであるサイドバックではなくウイングとして起用した。試合は1-1で終了するも、PKの末3-4でチェルシーが優勝を決めている。
そのCL決勝戦がバートランドに唯一与えられた輝く機会となった。2006年から2015年にかけての長期間に渡って所属したチェルシーでは実際プレーする機会がほとんどなく、ノリッジ・シティやノッティンガム・フォレストなど複数のクラブでレンタル移籍を繰り返していた。
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