シント=トロイデンVV(STVV)は、インターネット関連の事業を手掛ける合同会社『DMM.com』の村中悠介COO(最高執行責任者)や立石敬之CEO(最高経営責任者)らの手で経営されている。そんな日本人幹部に対して、現地のサポーターから批判の声が上がる中、クラブ会長がサポーターの怒りに言及した。5日、ベルギー紙『Het Belang van Limburg』が伝えている。
『DMM.com』は2017年11月にSTVVの経営権を取得。村中悠介氏や立石敬之氏らの主導により、STVVは日本代表MF遠藤航(28)やDF冨安健洋(23)、元日本代表MF香川真司(32)などこれまで数多くの日本人選手を獲得。現在は東京五輪日本代表FW林大地(24)など6名の日本人選手が在籍している。
その中、STVVは先月29日開催のジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)第25節・シャルルロワSC戦で0-1と敗戦。すると試合終了後にDFジュニア・パイアス(26)やデニス・シュミットアシスタントコーチがホームスタジアムのゴール裏に陣取ったサポーターと衝突。中指を立てたほか、サポーターにむけて唾を吐いたことで物議を醸していた。
また、この一連の騒動においてSTVVサポーターはパイアスやシュミットに対してのみならず、サポーターやクラブとの関係に興味がないとして日本人幹部に対しても怒りをあらわにしている。
STVVのダビド・メーケルス会長は『Het Belang van Limburg』の取材に応じると、シュミットアシスタントコーチに対して2試合の出場停止、パイアスに対して無期限のチーム活動除外という処分を科したことを明らかにしている。
そしてサポーターとの衝突について「コロナが流行った後、ホームスタジアムに観客を戻したのは失敗だった。(今回サポーターと衝突したことは)我々が行動を起こすために必要な警鐘だった」と切り出すと「我々としては、彼らと一緒に一刻も早くこの負のスパイラルから抜け出すことを望んでいる」と語った。ただ、一部からはスタジアムへの観客動員に関するコメントでサポーターから再び批判を浴びる可能性を指摘する声が上がっている。
元日本代表MF香川真司(32)の獲得で日本のサッカーファンから注目を集める中、クラブ幹部にはサポーターとの関係改善が求められているようだ。
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