明治安田生命J1リーグの柏レイソルを率いるネルシーニョ監督は、日本で多くの成功を収めてきた秘訣や監督人事に関するJリーグ全体の傾向について語った。27日、ブラジルメディア『FOLHA VITORIA』が伝えている。
現在71歳のネルシーニョは、ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)、名古屋グランパス、ヴィッセル神戸を率いた過去を持つ。また、柏レイソルでは2011シーズンにJ1リーグ制覇を果たしたほか、2012シーズンに天皇杯、2013シーズンにナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)のタイトルを獲得。くわえて、柏レイソル復帰1年目の2019シーズンにチームをJ2リーグ優勝に導いたほか、昨年11月7日開催のJ1リーグ第35節・セレッソ大阪戦で勝利したことにより、J1リーグ通算200勝という偉業を成し遂げている。
日本国内で実績を積み重ねてきたネルシーニョ氏は、母国メディアのインタビューに対応。2022シーズンのJリーグクラブにおいて唯一のブラジル人指揮官であることについて「我々ブラジル人は、日本人にサッカーを教えに来たんだ。そしてその使命を十分に果たしたと私は思っている。しかし時間の経過とともに、状況は変化している。Jリーグ全体が強力になり、プロフェッショナルになり、より多くの結果を求めるようになった」と語っている。
また、ネルシーニョ氏は日本という異国の地で長期間にわたり監督業を続けられている理由を聞かれると「今日、(ブラジル人の)監督に求められるのは、ピッチの上だけではない。その国の文化を感じとることや、日本人の信念や歴史を尊重し、日本人のように考えて生活することが求められている」とコメント。
そして「柏レイソルは創立30周年を迎えた。(これまでクラブを率いていた)監督たちは誇りに思っているし、サポーターも良いシーズンになると期待している。その分、責任も重くなるが、柏レイソルでの自分の役割をしっかりと自覚している」2022シーズンにかける意気込みを語った。
『FOLHA VITORIA』は記事内でネルシーニョ氏を「日出ずる国におけるブラジル人の“ラストサムライ”」と紹介している。ブラジル人の手により日本サッカーが発展したといっても過言ではないだけに、2022シーズンも確かな手腕を発揮したいところだ。
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