中国スーパーリーグの広州FC(旧広州恒大)は経営危機に陥る中、先月下旬にファビオ・カンナバーロ監督と契約解除に踏み切っている。その中、カンナバーロ氏は5日、中国メディア『捜狐』のインタビューで指揮官退任の舞台裏を明かした。
中国では現在、国内大手不動産『中国恒大集団』が総額33兆円にものぼる負債を抱え、破綻の危機に直面していることが連日のように報じられている。また、先日には別の大手不動産も負債を抱えていることが明らかになるなど、中国恒大集団のデフォルト危機の影響が中国経済全体に波及している。
その中、『中国恒大集団』が保有する広州FCは、今月から選手に対して給与を支払えなくなる可能性があると伝えられる中、カンナバーロ監督との契約解除を先月24日に行っていた。
同氏は広州FCを離れた理由について「昨年ドーハでAFCチャンピオンズリーグを戦っている時から、クラブに対して退任に意向を伝えていた。昨年は11か月にもわたって家族に会っていなかったし、今年も8カ月以上そのような状況が続いていた。家族の事情でこのクラブを離れたのであり、お金のことは関係ない」と語っている。
くわえて「クラブのことに関してあまり好ましくない噂が多いけど、今年は8月まで給与の支払いを遅れることなく受けていた。今回、クラブを離れる時には、残り15か月間の給与やボーナスなどあわせて1億7900万元(約31億円)の受け取りを放棄することも提案した」とクラブの財政状況を踏まえた上で残りの契約期間における給与等の受け取りを断ったことも明かした。
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