ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)のシント=トロイデンVV(STVV)に所属するFW鈴木優磨(25)は1日、自身のSNSアカウントを通じて今夏残留に落ち着いたことを明らかにした。
鈴木優磨の去就を巡っては、STVVが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて資金調達を行う必要性に迫られれていると伝えられる中、ペーター・マース元監督や立石敬之CEO(最高経営責任者)がベルギー国内メディアのインタビューで同選手の今夏退団が濃厚となっていることを認めるコメントを残していた。
しかし、選手サイドはセリエAへの移籍を強く望んでいたこともあり、今年5月にヘルタ・ベルリンからのオファーを拒否。その後、再三にわたり他クラブからの関心が伝えられていたが、ベルギー国内の強豪アンデルレヒト、クラブ・ブルージュ、スュペル・リグ(トルコ1部)の強豪フェネルバフチェなど次々とセリエA以外のクラブから届いたオファーを拒否。スペインやスコットランドからの打診も却下したと伝えられていた。
また、今週に入ってはセリエAのカリアリがアルゼンチン代表FWジョバンニ・シメオネ(26)の後釜候補として、鈴木優磨ら複数選手をリストアップしていると伝えられていたが、鈴木優磨とカリアリが合意に至ることはなかった。
さらに一部の欧州諸国をのぞいて移籍ウィンドウ最終日である8月31日には、東京五輪の日本代表DF板倉滉(24)を擁する2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)のシャルケへ移籍する可能性が噂されていたが、実現せず。そしてEFLチャンピオンシップ(イングランド2部)のノッティンガム・フォレストとSTVVが鈴木優磨の売却でクラブ間合意に達していたものの、本人がこのオファーも拒否。結局、STVVに残留することとなった。
その中、本人は1日に自身のインスタグラムアカウントを更新。STVVのユニフォームを身にまとう自身の姿をアップするとともに「この3カ月間はとてもタフな時間でした。この期間における自分自身の振る舞いは正しいやり方ではありませんでした。ここからもう一度立ち上がって、ハードワークをする必要があります。STVVに関わる皆さんのためにもう一度努力をします。今シーズン、良い成績を残すことに挑戦します。勝利を目指すためにもすべてのサポーターが僕たちを支えてくれることを願っています」と自身の行動について反省の弁を述べるとともに、再びSTVVのために全力を尽くすことを誓っている。
そして、同選手は「(イロンベ・)ムボヨさんは、自分が難しい状況にある時でもいつも僕のことをサポートしてくれました」とチームメイトの元コンゴ民主共和国代表FWイロンベ・ムボヨ(34)に対する感謝の気持ちも綴った。
鈴木優磨はSTVVのプレシーズントレーニングに参加していたが、自身の去就問題に決着がつくまで公式戦での出場を拒否。これに対して、ベルント・ホラーバッハ監督は同選手の振る舞いに不快感を示していた。STVVに残留した鈴木優磨は、チームメイトや監督、クラブ関係者から信頼を取り戻すためにも、より一層の努力が求められそうだ。
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