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大谷翔平に負けていない!サッカー界にもいる“リアル二刀流”10選

高橋はな 写真提供:Gettyimages

5位:高橋はな

浦和「DFW」の第一人者

  • 女子日本代表、現・三菱重工浦和レッズレディース
  • ポジション:DF、FW 
  • 年齢:21歳

育成年代の代表では、U17までFWとしてメインにプレーし、U19からCBにコンバートした高橋はな。2018年にはU20W杯でフルタイム出場。守備の要として世界女王に輝いた。

中学時代に浦和の下部組織に加入。トップチーム昇格後はCBやSBとして先発し、後半からFWとしてプレーするパターンも多い。浦和は“レジェンド”安藤梢など2列目の攻撃陣の層が厚いが、高橋は前線では持ち前の身体能力を活かした速さや高さで、相手チームを疲労させる搔きまわし役を担っている印象。勝負所で得点する役割は先輩たちに譲り、自身は堅守を支える。未だにFWとしてもDFとしても大成しそうな予感があるリアル二刀流選手だ。

同じ浦和の男子トップチームで、元日本代表DF槙野智章が攻撃的なDFとしてのプレースタイルを表現するために「僕はDFWです」と自称したことがあるが、槙野よりも高橋の方が「DFW」の第一人者的存在である。


田中マルクス闘莉王 写真提供:Gettyimages

4位:田中マルクス闘莉王

日本サッカー界の元祖二刀流

  • 元日本代表、元浦和レッズ、名古屋グランパスなど
  • ポジション:DF、FW 
  • 年齢:40歳

日本代表の10番も背負った名波浩氏の格言「1人で勝点10以上持っている選手」を地でいく男、田中マルクス闘莉王は、Jリーグ通算529試合出場で104得点。DF登録ながら二桁得点を3シーズン記録するなど、Jリーグ史上唯一の「DF登録選手による100得点」達成者だ。

歴代日本代表で唯一空中戦が強みになった中澤佑二との最強CBコンビで、南アフリカW杯ベスト16進出に貢献。クラブでも浦和と名古屋でJ1リーグを制するなど2チームの黄金期の象徴的存在だった。

空中戦の強さは言わずもがなだが、それ以上にFW選手顔負けの胸トラップからのシュートが絶品。チームとしての得点力不足が深刻だった京都サンガ時代にはFWとしての先発起用が増え、37歳にしてキャリアハイの15ゴールを挙げた。

2019年限りで現役を引退したが、「闘莉王のポジションをどうするか」は、現在の大谷翔平を「投手として起用するか、野手に専念させるか」の議論と同じ水準にあったと言えるのではないか?


宝田沙織 写真提供:Gettyimages

3位:宝田沙織

なでしこジャパン期待の万能戦士

  • 女子日本代表、現ワシントン・スピリット
  • ポジション:FW、DF、MF、GK 
  • 年齢:21歳

富山県出身ながら、中学から大阪府堺市に開校したJFAアカデミー堺第1期生として入学。寮母さん曰く「寮生としても優等生」な宝田沙織は、中学時代から週末はC大阪堺レディースの選手として試合に出場する日々を送る。

中学時代はGKとフィールドプレーヤー(主にDF)の二刀流。JFA(日本サッカー協会)が育成年代のGKを対象にした『スーパー少女プロジェクト』に選抜されたほど。高校年代に差し掛かった辺りからMFとしてプレーし始め、得点力も発揮。高校3年時にはFWとして得点を量産し、2017年、なでしこリーグ2部得点女王を獲得。翌年のU20W杯では5得点3アシストを記録し、女子サッカー界では世界初となる日本代表3世代完全制覇(U17、U20、A代表)に至った。

しかし、なでしこリーグ1部ではFWとしての得点力を発揮できず。逆にチーム事情からDF起用が増え、昨年途中から代表合宿でもCBとして招集。今年1月のアメリカへの移籍後もCBとしてのプレーを志願する。強さや高さ、速さ、上手さの全てを兼ね備えた新時代の旗手として、なでしこジャパンでも期待の選手だ。

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