明治安田生命J2リーグのアルビレックス新潟は23日、今季からスペイン国籍のヘッドコーチが就任予定となっていたが見合わせることを公式発表している。
アルビレックス新潟は昨年、かつて2003年から10年以上にわたりバルセロナのスカウト、アカデミーコーチ、アカデミーダイレクターを務めた経験があるアルベルト・プッチ・オルトネダ氏が監督に就任。また、アルベルト監督と同じくバルセロナ下部組織のコーチングスタッフ、スカウト、テクニカルディレクター等を務めていたオスカル・エルナンデス氏をヘッドコーチとして招へいするなど、スペイン色を前面に打ち出していた。
しかし、昨季はシーズン途中にブラジル人選手による不祥事や代表取締役社長の交代などピッチ外で問題を抱えたこともありリーグ戦で勝ち点57の11位に終わわり、シーズン終了後にアルベルト監督の続投が発表された一方でオスカル・エルナンデスヘッドコーチの退任が決定していた。
クラブは今年1月中旬にオスカル・エルナンデス氏の後任としてスペイン国籍の人物がヘッドコーチに就任することを公式発表していた。しかし、アルベルト監督は「新ヘッドコーチを招へいするため、私が信頼している経験豊富な人物に声をかけ、クラブとの基本合意に達しました。その後、プレシーズン中に合流する予定でしたが、新型ウイルスの影響により来日タイミングが決まらないまま時間が経過しました」
「来日可能になる時期が不明確な中、その人物に別のオファーがあったこと、またクラブのコーチ陣の素晴らしい仕事ぶりを鑑みて、2月中旬にヘッドコーチ不在でも影響がないと決断し、クラブは私の決断を尊重してくれました」
「昨シーズンに共に過ごしたスタッフは、私と同じサッカー言語が話せる状態なので、新たにコーチを加える必要は感じていません。ヘッドコーチというのは私の拠り所になる部分もありますが、そのヘッドコーチを必要としない決断をしたのは、共に取り組んでいるスタッフやクラブを信頼している証でもあります。ヘッドコーチのポストは空いたままですが、今後加えることが必要な状況が訪れた際には、改めて検討する選択肢があることも、クラブと話しています」
「私のように外部からやってきた人間は、これまでになかったものを提供する義務があります。私が新潟にプラスアルファしたものが、その後も継続性を持って進むようになれば、とても誇らしい仕事に携わったということになります。つまり、アルビレックス新潟の攻撃的なプレースタイルを、新潟の皆さんが誇りに感じてくださっている今の雰囲気が、この地域に残っていくことが、試合の結果以上に私が望む未来です。今シーズンは、団結心が強くなっている流れがあることから、いいスタートが切れていると思います。今週末は、より多くの方々にデンカビッグスワンスタジアムにお越しいただき、より団結力を高めたいです」とクラブ公式サイトを通じて説明。ヘッドコーチ不在の中で当面はシーズンを戦うことを明かした。
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